真情あふるる軽薄さとは? わかりやすく解説

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しんじょうあふるるけいはくさ〔シンジヤウあふるるケイハクさ〕【真情あふるる軽薄さ】

読み方:しんじょうあふるるけいはくさ

清水邦夫戯曲昭和43年1968)「テアトロ」誌に発表翌年9月蜷川幸雄(にながわゆきお)の演出により初演安保闘争時代客席をも舞台一部とする挑発的な演出話題となった


真情あふるる軽薄さ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 20:57 UTC 版)

真情あふるる軽薄さ』(しんじょうあふるるけいはくさ)は清水邦夫作の舞台作品。蜷川幸雄の演出で、1969年、アートシアター新宿文化で上演された。

なお、2001年シアターコクーンで「真情あふるる軽薄さ2001」が上演された。

背景

劇団青俳を脱退した蜷川幸雄、岡田英次石橋蓮司蟹江敬三真山知子(蜷川夫人)らは、現代人劇場を旗上げし、1969年9月、本作を上演した。ふだんは遅筆の清水が、2日間飲まず食わずで一気に書き上げたという[1]

学園紛争が終息しつつある時期で、若者の反権力的な志向と政治的挫折感の中で熱狂的に迎えられ、伝説的な舞台になった(と言われる)[2]。これ以降、清水脚本、蜷川演出のコンビによる公演が続く。

あらすじ

舞台に行列ができている。何かの切符を買うための行列らしい。

毛糸編機のケースを背負った酔っぱらいの青年が現れ、行列の人々に挑発的な言葉を浴びせかけ、小競り合いが起きる。

1人の若い女性が青年の言動を面白がり、共感する態度を示す。また、中年男が親しげに話しかけるが、青年は「あんたなんて知らない」と突っぱねる。青年が行列の人々に突き倒されると、中年男は青年をかばう。

その後も3人の掛け合いが続くが、そのうちに行列の人々も遊び始める。青年が毛糸編機のケースからマシンガンを取り出し、打ちまくると、行列の人々は倒れて死んだふりをする。

やがて、倒れていた中年男が起き上がり、合図を出すと、盾と棍棒を持った「整理員」たちが現れる。青年は棍棒で叩きのめされ、マシンガンで撃たれた女性がその上に折り重なる。中年男は「行列を乱すな!乱す奴は容赦なくたたき殺せ!」と叫ぶ。

キャスト

1969年
蟹江敬三真山知子岡田英次
2001年
鶴田真由髙橋洋古田新太

文献

  • 扇田昭彦『日本の現代演劇』(岩波新書、1995年)

注釈

  1. ^ 扇田前掲書P90-94
  2. ^ 清水邦夫『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた/エレジー』(ハヤカワ演劇文庫)解説

関連項目



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