生産技術 (株式会社)とは? わかりやすく解説

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生産技術 (企業)

(生産技術 (株式会社) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 22:52 UTC 版)

株式会社 生産技術
SEISAN GIJUTSU INC.
種類 株式会社
本社所在地 日本
939-2731
富山県富山市婦中町青島34
設立 1976年6月1日
業種 機械
代表者 代表取締役社長 酒井克巳
資本金 40百万円(2008年5月31日時点)
総資産 216億80百万円(2008年5月31日時点)
決算期 5月末日
特記事項:2010年6月1日付けでレンタルのニッケンが事業継承。
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安川電機製ロボットを流用して作られたじゃんけんロボット。

株式会社生産技術(せいさんぎじゅつ)は、かつて富山県富山市婦中町青島に存在した企業。

概要

主にロボット・溶接機・産業機械のレンタル、ロボット機械製造・再生販売を展開。1992年から産業用ロボット事業に参入しオペレーター研修まで一貫して手掛ける事で中小企業からの取引を増やし[1]おわら踊りを踊る等のユニークなロボットで全国的に知名度を高めた[2]。複数の金融機関からの協調融資を受け産業用ロボットを仕入れてのレンタルや中古品の売却で収益を上げ[3]、積極的なレンタル拡充や各方面からの工場見学受け入れなど独自の営業戦略で業績を拡大させた[4]

一方工場の建設費やレンタル機器の導入を借入に依存しており2008年11月時点で借入総額100億円・社債残高23億5千万円に達し[1]、同年の世界同時不況によりレンタル部門・中古販売部門の業績が停滞、11月に締結した協調融資が60億円の予定から21億円に減額され翌年6月の融資計画も不締結となり以前の融資についても1億円の返済が予定日から1日遅れたことにより与信が低下し[4]、2009年7月に民事再生法を適用[1]。負債総額145億円[4]、その後架空仕入れと架空売り上げを計上した粉飾決算を行い金融機関の融資を受けていたことが発覚しており、2008年5月期の売り上げを約113億円、資産の減価償却後の利益を約10億円と計上していたが、実際の売上高は約17億円と赤字状態だったという[3]

その後オリックスなどが再建スポンサー候補となっていたが、2010年4月に高い弁済率を提示したレンタルのニッケンがスポンサーに決定[5]。6月1日より[5]、資産および従業員を受け入れた同社の営業拠点として「生産技術センター」を開設し[6]、ロボット事業から撤退し溶接機を中心とした機械・工具のレンタル・中古販売に縮小し事業を継続した[7]

2013年には本社工場跡地2万2千平米をワシントン靴店に売却し7月には配送センターが移転、売却益を債権者への弁済に充てて生産技術は正式に解散・清算される事になった[2]。また同年10月には第一レンタル富山センターも本社工場跡地の一部に入居している[8]

沿革

  • 1973年 - 不二越を退職した堀辺峻雄が富山市にて「北陸生産技術」として創業[9]
  • 1976年 - 株式会社に改組し、株式会社生産技術を設立[9]
  • 1981年6月 - 溶接機レンタル事業開始[9]
  • 1992年8月 - ロボットレンタル・設計事業開始[9]
  • 1995年4月 - 婦中町に本社工場移転[9]
  • 2002年3月 - ロボット工場・展示場完成[9]
  • 2003年 - 第3工場取得、第4・5工場完成[9]
  • 2004年 - 第6・7工場完成[9]
  • 2008年 - 富山市婦中の宮野工業団地に宮野第一・第二工場完成[9]
  • 2009年7月9日 - 富山地方裁判所民事再生法の適用を申請。[10]
  • 2009年7月30日 - 富山地方裁判所より民事再生手続開始決定を受ける。[11]
  • 2010年
  • 2013年
    • 5月 - レンタルのニッケン、賃貸契約切れに伴い富山市中田に移転。
    • 7月 - 婦中町の旧本社跡地にワシントン靴店の配送センターを開設[2]、旧社は解散。
    • 10月 - 第一レンタルが工場の一部を取得し、富山センターを開設[8]
  • 2014年12月11日 - レンタルのニッケンが生産技術センター富山を含む生産技術支店部門を分社化し「生産技術パートナーズ」設立[13]

テレビコマーシャル・広告

  • 1990年から行っており、2009年にはほぼ日本全国で放送されていたが、前述の民事再生法の申請に伴い、すべて放送を中止した。
  • 生産技術のCM放送スケジュールは、ホームページで見ることができた。
  • また、地元紙には頻繁に広告を掲載していた。

脚注

  1. ^ a b c 踊るロボットCMの「生産技術」が民事再生を申請 - ITmedia
  2. ^ a b c ワシントン靴店が拠点 婦中の工場跡取得(北國新聞ホームページ)および北日本新聞 2013年6月15日付4面より。
  3. ^ a b 生産技術、4~5年前から粉飾決算 - 読売新聞 2009年7月12日(Internet Archive)
  4. ^ a b c こうして倒産した 2009年7月度 - 東京商工リサーチ
  5. ^ a b 民事再生の生産技術、ニッケンが事業継承 - 日本経済新聞
  6. ^ 会社沿革 - レンタルのニッケン
  7. ^ レンタルのニッケン生産技術センター(Internet Archive)
  8. ^ a b 『北日本新聞』2013年10月8日付朝刊5面『第一レンタル 旧生産技術の工場取得 婦中に展示場開設 中古オフィス用品に対応』より。
  9. ^ a b c d e f g h i 会社案内 沿革 - 生産技術
  10. ^ 生産技術が民事再生法を申請 - KNB NEWS 2009年7月10日(2009年7月12日時点のアーカイブ
  11. ^ [1][リンク切れ]
  12. ^ 事業譲渡許可決定・代替許可決定のお知らせ - 生産技術
  13. ^ 新会社「生産技術パートナーズ」設立のご案内 - 生産技術パートナーズ

外部リンク


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