無限の愛の神学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:26 UTC 版)
神の愛、即ち「アガペー」は、無限にして無償であるというのは、この世の「悪」や「悲惨」の存在からして疑問とも考えられる。神が無限・無償に人間を愛してくださるのなら、何故、この世界には悪や悲惨や不幸や差別や貧困や、様々な矛盾が存在するのか。原始キリスト教の出現と並行して、擡頭した地中海世界でのグノーシス主義は、この世の悪の原因は、この世が「悪の神・偽の神」によって創造された為であるとした。 グノーシス主義の主張は、その基本的な「悪の実在」に関して明晰であり、非常に説得力がある。このため、敬虔なキリスト教徒の母の元に生まれながらも、思想的に、グノーシス主義の主張に共鳴したヒッポの聖アウグスティヌスは、東方グノーシス主義最大の教派であるマニ教の信徒となった。
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