湖底堆積物崩壊による津波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 21:59 UTC 版)
「レマン湖」の記事における「湖底堆積物崩壊による津波」の解説
トゥールのグレゴリウスなどの記述では、西暦563年にレマン湖東端からローヌ川を遡ったトレデュナム(フランス語版)と呼ばれた地点で大規模な土砂の崩落が起き、レマン湖南西岸のジュネーヴが津波状の水害に襲われたとあるが、その時に地震があったとの記録はない。この災害はトレデュナム・イベント(英語版)と呼ばれる。 2012年10月28日、ジュネーブ大学の地質学者 は、レーダー機器を用いた調査で、レマン湖の中心・最深部で長さ約10km、幅約5kmにわたり、厚さ平均5mの湖底堆積物の層を発見したと発表した。湖底から採集した試料は放射性炭素年代測定により西暦381年から612年に堆積したものと判明し、トレデュナム・イベントの年代と整合することが確認された。研究結果に基づくシミュレーションによると、ジュネーブは土砂崩落の70分後に高さ8mの津波に襲われたと推定されている。地質学者は湖でも津波は起こりうるとして、再発について警鐘を鳴らしている。
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