沈没船サルベージと法整備の問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 02:27 UTC 版)
「トレジャーハンター」の記事における「沈没船サルベージと法整備の問題」の解説
世界的には沈没船や海底遺跡の海洋サルベージによるトレジャーハンティングが、本格的に行われている。こうした行為は、本来は国家が管理するべき歴史的に貴重な水中文化遺産を私的に売買しているもので、遺産保護の観点から問題視されている。船内の財宝を回収する際に、船体が損傷する危険性や、水中文化遺産である沈没船を元の位置に保持・保存する必要性についても、各国政府や海洋考古学者・歴史研究家の間から懸念の声があがっている。 こうした問題に対処するため、2001年のユネスコ総会にて水中文化遺産保護条約が採択され、2009年1月より発効された。しかしアメリカ合衆国・イギリス・日本などの批准には至っていない。 近年では上記のような法整備や批判の声もあってか、沈没船が沈む領海の政府に許可を受けてからサルベージするケースが多くなっているが、それでもなお政府に無断で領海内の沈没船から財宝を盗掘したとして、トレジャーハンターが逮捕される事件も起こっている。
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