氷河による造形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 22:04 UTC 版)
200〜300万年前から、何度かの氷期によってこの地域の地形は変容し、それが約1万年前まで続いた。シエラネバダには、少なくとも4回の氷期が訪れ、それぞれシャーウィン(または先タホー)、タホー、テナヤ、タイオガと呼ばれている。中でもシャーウィン氷期の氷河は規模が大きく、ヨセミテ渓谷や他の渓谷は氷河で埋め尽くされた。この時の氷河がヨセミテ渓谷等の地形を主に形作ったものと考えられる。 ヨセミテ地域では、氷河の深さは1200メートルにまで及び、最も大きなものはトゥオルミ川の大渓谷を97キロメートルにわたって流れていた。マーセド氷河はヨセミテ渓谷から、マーセド川峡谷へと流れていた。リー・ヴァイニング氷河は、リー・ヴァイニング渓谷を削り出し、ラッセル湖(氷期のモノ湖で、今よりずっと大きかった)に流れ込んでいた。氷河から頭を出していたのは、ダナ山やコネス山などの最高峰だけであった。氷河の後退期には、土手状のモレーン(堆石)ができ、湖ができた。例えば、ヨセミテ湖は、8.9キロメートルに及ぶ浅い湖であり、定期的にヨセミテ渓谷の谷底の広い範囲を水で覆った。
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