毒素の医療応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 14:32 UTC 版)
ヤキイモ C. magusの毒には、モルヒネの1,000倍強力な鎮痛作用を示す成分が含まれている。この成分に由来した初のイモガイ毒由来の鎮痛剤ジコノタイド (Ziconotide) は、2004年12月にアメリカ合衆国の連邦食品医薬品局 (FDA) により医薬品として承認されており、その劇的な鎮痛効果から、将来的にはモルヒネに取って代わることが期待されている。 イモガイの毒に含まれる他のペプチドにも、強力な医薬品になりうる可能性があるものがある。例えばオーストラリア産のビクトリアジョオウイモ C. victoriae から分離された AVC1 は、手術後の神経痛を抑えるのに非常に効果的であり、神経細胞の回復速度を速める効果すらあることが確認されている。 その他臨床試験中のものには、例えばアルツハイマー病やパーキンソン病、てんかんの治療において使える可能性のある成分がある。
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