検面調書朗読問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 06:30 UTC 版)
東京佐川急便事件の渡辺広康の東京地方裁判所における1992年11月5日の公判で、皇民党ナンバー2による大島竜珉の検面調書が、小出錞一裁判長の指示によって法廷で読み上げられ、皇民党によるほめ殺しについて説得工作を行った7人の自民党議員の実名が明らかにされた。大島の調書によると、7人の自民党議員は金丸信、森喜朗、浜田幸一、小渕恵三、梶山静六、魚住汎英、浦田勝で、森、浜田、魚住、浦田ら4人は本人が、金丸、小渕、梶山ら3人は代理人を通じて稲本虎翁総裁らに対して、竹下への妨害活動中止を申し入れてきたとしている。 浜田、魚住、浦田の3人は皇民党との接触を認めた。しかし、金丸、森、小渕、梶山ら4人は皇民党への働きかけを事実無根として否定した。大島調書の法廷朗読について自民党は「自民党議員及び党の名誉を著しく傷つけるものであった」として、大島だけでなく裁判長や東京地方検察庁の担当検事を含めた司法当局批判を展開し、刑事告訴だけでなく裁判官訴追委員会や検察官適格審査会での措置を含めた対応を検討した。最終的には検察庁幹部や法務大臣が「(大島調書の中身について)裏付けが不十分であった」旨を述べ、自民党が矛を収める形で決着した。 なお、金丸は竹下への妨害活動中止に石井進・稲川会二代目会長ら暴力団幹部の関与を認めた上で、臨床尋問では「川に落ちた所を助けて貰ったのだから、それが暴力団だろうが感謝するのは当然だ」と述べている。後の佐川急便事件公判や一部報道などでは、金丸・小沢が石井等を訪問した際に、金丸や小沢が、石井らに深々と頭を下げた等と伝えられた。
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