植食者からの間接防御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/06 18:13 UTC 版)
昆虫などの植食者に食害されたときに、食害昆虫の唾液などに含まれる成分をエリシターとして植食者誘導性植物揮発性物質を合成し植食者の天敵を誘引することで、食害昆虫に対抗する。 一例として、トウモロコシ(Zea mays L.)は葉がシロイチモンジヨトウ(Spodoptera exiguaHübner)の幼虫に食害され、損傷部位にシロイチモンジヨトウの唾液に含まれる成分であるボリシチン(Volicitin)が付着すると、これをエリシターとして植食者誘導性植物揮発性物質(テルペノイドとインドールの混合物)の合成が誘導される。これらの化合物によりヨトウムシの天敵である寄生バチ(Cotesia marginiventris)が誘引される。このようにトウモロコシはヨトウムシの天敵を呼び寄せることで食害に対抗している。
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