森山茂和とは? わかりやすく解説

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森山茂和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 22:02 UTC 版)

森山 茂和
基本情報
出身地 山口県山陽小野田市
生年月日 (1951-11-06) 1951年11月6日(73歳)
プロ入会 1981年(連盟創設メンバー)[1]
所属団体 日本プロ麻雀連盟
主な実績
最強位(第12期)
王位(第9期)
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森山 茂和(もりやま しげかず、1951年11月6日 - )は、競技麻雀プロ雀士[1]日本プロ麻雀連盟第3代会長[1]。同団体内での段位は九段[2]。また同団体公認のオンライン麻雀「龍龍」の運営会社である有限会社麻雀ネットワークサービスの運営責任者である[3]

来歴

山口県小野田市(現:山陽小野田市)に5人きょうだいの末っ子として生まれる[4]専修大学進学[1]後の18歳で麻雀を覚える[4]

大学卒業後に実家に戻り家業の玩具店を手伝うものの、麻雀熱が冷めることはなく、1977年・25歳の時に麻雀プロとなるべく上京[1][4]。この当時は麻雀プロ団体というものは存在せず、新聞や専門誌に登場した“誌上プロ”を麻雀プロと呼んでいた時代で[注釈 1]、誌上プロのレベルと自分の実力を比べて『だったら俺がプロになってやろう』と志願しての上京であった[4]。上京後、「ミスター麻雀」こと小島武夫と出会い、1981年に小島らが立ち上げた日本プロ麻雀連盟に参加。同年王位を獲得する[1]

2013年、長きに亘って日本プロ麻雀連盟会長を務めた灘麻太郎の後任として日本プロ麻雀連盟会長に就任[6]。「麻雀プロが食える世界」を目指し[7]、新たなタイトル戦として麻雀マスターズプロクイーン決定戦を企画。さらにファン層の拡大を狙って麻雀対局配信にも力を注いだほか、コナミからオンライン麻雀「麻雀格闘倶楽部」の推薦の依頼を受けた際に、プロ雀士が実際に参戦する企画を行い、麻雀格闘倶楽部2からプロ雀士が参戦するようになった[8]

指導や運営業務など多忙であるため、現在は連盟最高峰のリーグ戦である鳳凰戦には参加していない。ただし、モンド麻雀プロリーグへの参戦は続けているほか、2025年に行われた第4回リーチ麻雀世界選手権(世界麻雀TOKYO2025)では「Over60日本代表」のメンバーとなった[9]

雀風・挿話

  • 手役を重視し、最終形でリーチをかける、高い打点を好む典型的なファイター型。逆境でも最後まで諦めずに手役を仕上げて逆転を見せる熱血漢ぶりから「闘将森山」や「手役アーティスト」の異名を持つ[1][4][7]。好きな手役はメンホンメンチン三色同順[1]
  • 基本的には常に強打するスタイルなのも特徴で、特にリーチやツモった時にはかなり派手に強打する事でも知られる。特に気合いの入ったリーチの際には、捨て牌の山を左手で押さえながら右手でリーチ牌をぶつける、「アトミックリーチ」と呼ばれる独特のアクションで知られている[10][11]
  • 連盟創設以来「雀力(麻雀力)あってこそ麻雀プロ」と考えており、連盟公式ルールが一発裏ドラ・赤牌を採用しないルールを取っていることについて、「運だけの和了や浅い打ち方をできる限り排除するため」とした上で、「そうした厳しいルールの中で何とか役を作ろう、高打点を目指そうと自分なりに開拓していくことでおのずと雀力がついてくる」と述べている[7]。一方で麻雀を楽しむという観点から一発裏ドラありのWRCルールを導入した大会も行っているが、「楽しむ観点のその先に行った時のため」に一発裏ドラなしの連盟ルールを残していると述べている[12]
  • 連盟の会長を務めた小島武夫や灘麻太郎については、彼らが培ってきた麻雀を受け継ぎたいとしつつも、小島や灘が一日12時間麻雀を打つ生活を20年間毎日行ってきたことを念頭に「小島、灘のような打ち手は、今後絶対に出てきません」と断言している[12]
  • AIを活用する雀士が増えてきたことについて、目に見えるところだけで戦うのであればAIに学習させれば効率のいい切り方を教えてくれるだろうとした上で「でも味のある切り方は(AIには)できないはず。味のある切り方ができてこそプロの存在価値につながると思う」と述べている[4]

著書

タイトル

出演

映画

  • 麻雀最強戦 the movie(2022年11月18日公開、マグネタイズ)監督:原澤遊風[13]

オリジナルビデオ

  • 兎USAGI~野性の闘牌~(2013年2月15日、ジーピー・ミュージアム)監督:薬師寺光幸[14]

テレビ

作品

一般DVD

  • プロ麻雀リーグ テクニック編(2005年3月30日、エイベックス)
  • プロ麻雀リーグ プロが選ぶ一局編(2005年3月30日、エイベックス)

脚注

注記

  1. ^ 1976年に創設されたタイトル戦の「最高位戦」は当初竹書房の麻雀専門誌「近代麻雀」(現存する漫画雑誌とは別)が主催する大会で、後に同タイトルの主催となる最高位戦日本プロ麻雀協会が麻雀プロ団体として成立するのは1985年のことである[5]

出典

  1. ^ a b c d e f g h 森山茂和(もりやましげかず)、手役アーティストが描く牌と麻雀界の未来”. キンマweb. 竹書房 (2022年3月5日). 2022年9月23日閲覧。
  2. ^ 森山 茂和(もりやま しげかず)”. 龍龍. MNS. 2022年9月23日閲覧。
  3. ^ 特定商取引法に基づく表記”. 龍龍. MNS. 2022年9月23日閲覧。
  4. ^ a b c d e f “手役アーティスト”森山茂和72歳「AIにできない味のある切り方ができてこそプロ雀士」【前編】”. 東スポWEB (2024年6月23日). 2025年7月21日閲覧。
  5. ^ 団体概要”. 最高位戦日本プロ麻雀協会. 2025年7月22日閲覧。
  6. ^ 日本プロ麻雀連盟 新会長就任のご挨拶”. 日本プロ麻雀連盟 (2013年4月1日). 2025年7月22日閲覧。
  7. ^ a b c 手役アーティスト森山茂和「今の新人は100半荘さえ打たないらしい。強くなれるはずない」【後編】”. 東スポWEB (2024年6月30日). 2025年7月21日閲覧。
  8. ^ 森山茂和 (2013年8月1日). “森山茂和新会長就任記念特別座談会”. 日本プロ麻雀連盟. 2023年7月27日閲覧。
  9. ^ 麻雀日本代表のメンバーが決定 Over60代表に森山茂和&新津潔&沢崎誠&近藤誠一&灘麻太郎 ドリームチームも結成”. ORICON NEWS (2025年5月29日). 2025年7月22日閲覧。
  10. ^ アトミックリーチ!! - YouTube(MONDO TV)
  11. ^ 森山茂和、アトミックリーチ!!【麻雀最強戦2023 最強レジェンド決戦 名局㉓】 - YouTube(麻雀最強戦チャンネルpresented竹書房)
  12. ^ a b 福山純生 (2019年9月29日). “日本プロ麻雀連盟会長・森山茂和 「麻雀のさらなる高みを目指して」”. 2025年7月22日閲覧。
  13. ^ 麻雀最強戦 the movie - allcinema 2024年3月10日閲覧
  14. ^ 兎USAGI~野性の闘牌~ - allcinema 2024年3月28日閲覧

外部リンク




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