本能行動のあり方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/05 02:10 UTC 版)
昆虫の様々な興味深い行動を紹介して世に知らしめたのは、ジャン・アンリ・ファーブルの功績である。彼がよく研究した昆虫の一つに、フンコロガシがある。彼はフンコロガシが子供のための糞玉を作るのを観察し、制作途中の糞玉を土から取り出し、再び雌親がそれを埋め直し、大事に修復するのを、すばらしい母性本能であると褒め称えたが、同時に、卵を産み込んで、巣から立ち去ろうとする雌親の前で巣穴を掘り出し、糞玉を外に出しても、雌親はそれを無視することを伝えている。卵の入った糞玉こそが大事なはずなのに、産卵を終えた雌は、すでに糞玉を守ろうとはしない。つまり、雌は自分の行動が卵を守るためであるというような、目的意識などは持っていない。これは本能行動の一つの特徴でもある。
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