有機/無機合成における用途
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 13:59 UTC 版)
「テトラメチルエチレンジアミン」の記事における「有機/無機合成における用途」の解説
テトラメチルエチレンジアミンは金属イオンへのキレート配位子(二座配位子)として用いられる。さまざまな金属塩と安定な錯体を作り、有機溶媒へ可溶化させる。 有機金属化学では、リチウムイオンへの親和性がよく知られる。n-ブチルリチウム (n-BuLi) が作る6量体クラスターに作用し、活性化させる。この n-BuLi/TMEDA 錯体はベンゼン、フラン、チオフェン、N-アルキルピロール、フェロセンなどのプロトンを、場合によっては 2個引き抜くほどの強い塩基性を示す。さまざまな有機金属のアート錯体が、[Li(TMEDA)2]+ を対カチオンとする形で単離されている。それらの錯体では、[Li(TMEDA)2]+ イオンは4級アンモニウムイオンのようなはたらきをしているが、塩基に対する耐性はずっと高い。
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