有害なスキュー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/21 08:47 UTC 版)
クロックスキューによって二種類の問題が生じうる。一つはクロックがレジスタ同士のデータ転送より遅く到着する場合で、データが同じクロック内で二つのデータにいるか、取得されたデータが正常なものでない可能性がある。これは、送信先のフリップフロップにクロックが届くまで、以前のデータが十分な時間ホールドされなかったということで、ホールド時間違反と呼ばれる。もう一つの問題は、送信先のフリップフロップが送信元より早くクロックを受信する場合である。この場合にはデータの信号が送信先のフリップフロップに到達するのに時間が短すぎる。新しいデータが、次のクロック信号が到達する前に十分安定した状態になっていないため、セットアップ時間違反が発生する。ホールド時間違反はセットアップ時間より深刻で、クロックの周期を長くしても解決できない。正のスキューも負のスキューも、単独でセットアップ時間やホールド時間に悪影響を与えるわけではない(下の不等式を参照)。
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