昆虫と細菌との共生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 23:55 UTC 版)
後述するアブラムシとブフネラ(共生細菌)の例では、細菌はアブラムシの細胞内に生息しており、こういった共生形態を(真核細胞の起源とは別に単純に文字通りの意味で)細胞内共生と呼ぶ。逆に細胞外に作られた構造体(粘液性物質や糖鎖などで作られる)中で共生する形態を細胞外共生と呼ぶ。細胞内共生微生物には単独では培養不能なものが多く、遺伝子の一部が宿主ゲノムに移行していることも多い。 宿主と共生微生物とが出会い、共生関係になる過程を伝播と呼ぶ。卵などを通じて親から共生関係を受け継ぐ場合を垂直伝播、環境を介して受け継ぐ場合を水平伝播といい、共生の形態を理解する上で重要な事項である。多くの昆虫に細胞内共生する細菌であるボルバキアは垂直伝播を行うが、宿主昆虫の性を操作することで自らの伝播をコントロールすることが知られている。
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