文学作品の宣旨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/09 09:33 UTC 版)
宣旨は王朝物語にもしばしば現れ、主君に忠実である上に才知に長け、その機転で主君を助ける役として描かれることが多い。『夜の寝覚』・『とりかへばや』・『わが身にたどる姫君』などに重要人物として登場する。 東宮宣旨として登場した場合、『みかはにさける』・『心高き東宮宣旨』など、主君である東宮(皇太子)から寵愛を受けることが多い。諸井彩子によれば、史実ではこのような例はほとんど見られないが、史実で上臈女房(天皇に仕える女官の最上位層)が天皇からしばしば寵愛を受けたことと、宣旨が女房の最高位であることが混ざって、このようなイメージが発生したのではないか、という。 斎院宣旨は、『源氏物語』に朝顔斎院の宣旨が登場するほか、作者自身が実際に斎院宣旨だった六条斎院宣旨『狭衣物語』にもヒロインである源氏の宮の宣旨として現れる。
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