悲しき熱帯 (レヴィ・ストロース)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 悲しき熱帯 (レヴィ・ストロース)の意味・解説 

悲しき熱帯 (レヴィ・ストロース)

(悲しき南回帰線 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 04:51 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

悲しき熱帯』(かなしきねったい、 フランス語: Tristes tropiques)は、1955年フランスで刊行された文化人類学者クロード・レヴィ=ストロースの著書である。1930年代ブラジルの少数民族を訪ねた旅の記録をまとめた紀行文だが、その文章にちりばめられた思想、特に優れた未開社会の分析と、ヨーロッパ中心主義に対する批判により後に本書はセンセーショナルな評価を受け、文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつとなる。また人文科学にも大きな影響を与えた。終章に「世界は人間なしに始まったし、人間なしに終わるだろう」という有名な一節がある。

また、優れた記録文学としても受容され、20世紀を代表する文学作品のひとつとしてあげられることも多い。フランスの権威ある文学賞のひとつであるゴンクール賞を選考するアカデミー・ゴンクールは「フィクションでないために『悲しき熱帯』を受賞の対象外とされたのは、非常に残念である」との声明を出している[1]。1999年の「ル・モンド20世紀の100冊」では20位。また同年、テレビ番組で行われたアンケートでは、「フランス人の選ぶ20世紀の名作50」でも20位に選ばれている[2]

構成

  • 第1部 旅の終り
  • 第2部 旅の断章
  • 第3部 新世界
  • 第4部 土地と人間
  • 第5部 カデュヴェオ族
  • 第6部 ボロロ族
  • 第7部 ナンビクワラ族
  • 第8部 トゥピ=カワイブ族
  • 第9部 回帰

日本語訳

注釈

  1. ^ クロード・レヴィ=ストロースが100歳の誕生日(在日フランス大使館)
  2. ^ フレデリック・ベグベデ『文学の墓場〜20世紀文学の最終目録〜』(中村佳子訳、角川書店、2003年)

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「悲しき熱帯 (レヴィ・ストロース)」の関連用語

悲しき熱帯 (レヴィ・ストロース)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



悲しき熱帯 (レヴィ・ストロース)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの悲しき熱帯 (レヴィ・ストロース) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS