怒りマーク
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怒りマーク(いかりマーク)とは、日本の漫画や日本のアニメの慣用表現(『漫符』)のひとつで、登場するキャラクターが怒っていることを表現するために描かれる、十字型やY字型に配置された二重の曲線で構成された記号のことである。怒筋(どすじ)とも言う。
概説
怒りを表現するための漫符である。 このマークは、もともとは、怒った時に浮き出ることのあるこめかみあたりの血管(いわゆる「青筋」)がデフォルメされて生まれた。なので描かれる場所は、もともとはこめかみあたり(額の中央ではなく、やや側面あたり)が多かったが、時代を経るうちに漫画やアニメでのデフォルメの度合いが大きくなることも起きて、描かれる場所が実際に血管が存在する場所に限らなくなり、たとえばキャラクターの髪の毛の上や頭上の空間など、決して血管が存在しない場所に描かれることも増えてきた。怒りの度合いに応じて描く場所を使い分ける人もいる。アニメではキャラクターの頭から怒りマークが(動的に)「ボンッ」と飛び出してくるように描かれることもある。
なお、多いのは4本の曲線で表された「十字型」であるが、3本の曲線で表された「Y字型」もあり、作者ごとにいずれを使うか傾向が異なっている(両方を用いる作者もいる)。
怒りだけでなく、まれに「奮起している」や「気合が入っている」ことの表れとして描かれることもある。
なお(日本の読者・視聴者は子供のころからこの符号(記号)に慣れているので、その意味することがすんなりと伝わるのだが)ヨーロッパの漫画類(例えば「タンタン」シリーズや「スマーフ」シリーズなど)やアメコミではこの怒りマークは基本的に全く使用されていないので、欧米などの読者・視聴者で日本の漫画やアニメに全く慣れていない人々では、汗マーク同様に、怒りマークの意味がさっぱり分からず、ただの「奇妙な線」に見える、ということもしばしば起き、(もともと感情や意味を手軽に伝えるための符号だったはずなのに、欧米の読者・視聴者に対してはかえって)違和感や戸惑いなどを感じさせること、理解の障壁となることもしばしばである。
文字列やセリフでの利用
漫画の登場キャラクターのセリフ(セリフを記述した文字列。主に吹き出しの中などに書かれる文字列)あたりに この怒りマークが配置されることがあり、キャラクターの口調、声にも怒りが表れていることを示すために用いられている。
日本のテレビ番組でもバラエティ番組やお笑い番組などで出演者が怒って発言している場合でも、(日本の視聴者はこの符号に慣れているので)テロップで字幕表示される台詞あたり、文字列のやや右上あたりに、この怒りマークが表示されることがある。(一部の番組では同時に、テロップの文字の色が怒りを表す赤色に変わったり、書体が江戸文字に変わることがある。)
日本の携帯電話の通信事業者の配慮によって、(ガラケー時代から)利用者のために携帯電話の絵文字としても怒りマークが提供されるようになった。それを用いて、一般の人々も携帯を用いたコミュニケーションにおいて、自分が怒っていることをマンガチックに表現する、ということが行われるようになった。
2010年10月11日の「Unicode バージョン6.0」で、「💢」が文字類のひとつとして追加された。
- 符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
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💢 | U+1F4A2 |
|
💢 💢 |
ANGER SIGN |
関連項目
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