岡部ホテルグループとは? わかりやすく解説

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岡部ホテルグループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/12 13:20 UTC 版)

岡部グループが運営していた「鬼怒川観光ホテル」現在は大江戸温泉物語が経営

岡部ホテルグループ(おかべホテルグループ)は、かつて栃木県および静岡県で営業していたリゾートホテルチェーンの名称である。2022年現在では大江戸温泉物語が3ホテルを買収し、伊東園ホテルズホテル三日月が各1ホテルを買収して、それぞれ経営している。

概要

岡部脇太郎によって1952年2月に塩原温泉郷に「塩原東京ホテル」(現「ホテルニュー塩原」)[1]が、1953年に鬼怒川温泉郷に「鬼怒川観光ホテル」が創業。それぞれ同族経営の別会社で経営していた。1978年7月には鬼怒川温泉駅前に巨艦店「鬼怒川ホテルニュー岡部」を開業。バブル期に「鬼怒川ホテルニュー岡部 QUEEN TOWER」、伊豆で「ホテルニュー岡部」、ニュージーランドで「WHITE HERON HOTEL」を相次いで開業させ、チェーン名を「OKABE ENTERPRISES INTERNATIONAL」とした。

かつては関東ローカル(特にテレビ東京、伊豆進出後は東海でも)でホテル毎に「♪ホテルニューお・か・べ(・のところに間がある)」のようにサウンドロゴ付きのCMを出稿していた。鬼怒川観光ホテル、ホテルニュー塩原についても同様にサウンドロゴつきのCMを出稿していた。

経営権の売却と倒産

2003年11月にメインバンクの足利銀行が一時国有化。債務超過で経営が行き詰まり、2005年4月に取引銀行の商工中金足利銀行栃木銀行が84億円の債権放棄と35億円の劣後ローン化(DDS)の金融支援を受け、整理回収機構の管理下で「鬼怒川観光ホテル西館・東館」の閉鎖など経営の合理化を進め、チェーン名を「岡部ホテルグループ」に改めた。しかし世界金融危機の影響による収益悪化から自主再建を断念し、2009年7月1日付けで新旧分離により分社化し、新会社の運営権および資産を他社へ売却した。本家「岡部ホテルグループ」の手から離れつつもホテルの運営は継続されることになった。

その後残務整理を進めていた

  • 株式会社コーラク(旧「ホテルニュー塩原」)
    • ホテルニュー塩原、鬼怒川ホテルニュー岡部、伊東ホテルニュー岡部を運営していた
  • 株式会社さつきサービス(旧「鬼怒川観光ホテル水明」)
  • 株式会社関盛商事(旧「西伊豆ホテルニュー岡部」)

からなる「旧・岡部ホテルグループ」3社は2011年3月9日に東京地裁から特別清算開始決定を受け、事実上倒産した[2][3]

(新)岡部ホテルグループ

  • 3館がコニックホールディングス株式会社へ売却され、(運営委託:ミドルウッドキャピタルジャパン株式会社)→大江戸温泉物語が買収→ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・アジア・LLCが経営権を買収している[4]

ミドルウッドホテルグループが買収し、その後大江戸温泉物語グループへ再買収された後も、しばらくの間は「岡部ホテルグループ」の名は残り、傘下のサブブランドとして扱われていたが、2022年現在では使用されておらず(具体的廃止時期は不明)、「大江戸温泉物語」ブランドに統合され、更に2024年から2025年にかけて3館とも順次「大江戸温泉物語 Premium」に格上げリニューアルオープンした。

以下法人も現存しておらず(社名変更したのか清算したのか不明)、公式サイト(okabehotels.co.jp)も閉鎖され、以下3館の公式ページは大江戸温泉物語公式サイト内に移転されている(ただしドメインは大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ→GENSEN HOLDINGSが保有し続けている)。

  • 株式会社新鬼怒川観光ホテル水明
  • 株式会社新伊東ホテルニュー岡部

単館売却

  • ホテル三日月へ売却(運営:株式会社三興)
    • 鬼怒川ホテルニュー岡部(栃木県日光市鬼怒川温泉大原)→2009年9月1日に「きぬ川ホテル三日月」としてリブランド→2020年7月「日光きぬ川スパホテル三日月」に再改称
  • 小松観光へ売却→伊東園ホテルズが買収(運営:株式会社西伊豆クリスタルビュー)
    • 西伊豆ホテルニュー岡部(静岡県賀茂郡西伊豆町堂ヶ島温泉)→2009年10月1日に「西伊豆クリスタルビューホテル」としてリブランド→2020年1月4日より伊東園ホテルズ傘下。

撤退・閉鎖

  • WHITE HERON HOTEL(ニュージーランド・オークランド
  • 鬼怒川観光ホテル 西館(安らぎ館)(2005年前後に閉鎖。2007年に解体され、更地となっている。)
  • 鬼怒川観光ホテル 東館(2008年閉鎖。建物は現存し廃墟となっている。)

脚注

  1. ^ 『栃木県中堅企業要覧』栃木県中小企業振興センター・栃木県中小企業情報センター 1984年3月 P340
  2. ^ (株)コーラクほか2社|倒産速報 - 2011年3月14日 東京商工リサーチ
  3. ^ 2011/03/14 - TEIKOKU NEWS ONLINE- 2011年3月14日 帝国データバンク
  4. ^ 大江戸温泉運営主体に ニュー塩原など3ホテル ミドルウッドから変更 - 2010年3月3日、下野新聞ウェブ
  5. ^ ホテルニュー塩原、3月に新装OPEN プレミアムラウンジ新設、大浴場や客室改修|下野新聞デジタル”. 下野新聞デジタル. 2025年1月20日閲覧。
  6. ^ 東京都心からも約2時間。緑豊かな鬼怒川温泉に大江戸温泉物語が展開するPremiumシリーズ7つ目となる、【大江戸温泉物語Premium 鬼怒川観光ホテル】が7月22日リニューアルオープン”. PR TIMES(大江戸温泉物語のプレスリリース) (2024年7月22日). 2024年9月2日閲覧。
  7. ^ Premium 伊東ホテルニュー岡部 リニューアルオープン”. 大江戸温泉物語グループ. 2025年9月11日閲覧。

関連項目

外部リンク


(新)岡部ホテルグループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 03:49 UTC 版)

「岡部ホテルグループ」の記事における「(新)岡部ホテルグループ」の解説

3館がコニックホールディングス株式会社売却され、(運営委託:ミドルウッドキャピタルジャパン株式会社)→大江戸温泉物語買収→ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・アジア・LLC経営権買収している。 ミドルウッドホテルグループが買収しその後大江戸温泉物語グループへ再買収された後も、しばらくの間は「岡部ホテルグループ」の名は残り傘下サブブランドとして扱われていたが、2022年現在では使用されておらず(具体廃止時期不明)、以下法人現存しておらず(社名変更したのか清算したのか不明)、公式サイト(okabehotels.co.jp)も閉鎖され、以下3館の公式ページ大江戸温泉物語公式サイト内に移転されている(ただしドメイン大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ保有し続けている)。 株式会社新ホテルニュー塩原ホテルニュー塩原栃木県那須塩原市塩原温泉郷株式会社鬼怒川観光ホテル水明鬼怒川観光ホテル別館栃木県日光市鬼怒川温泉)→現「鬼怒川観光ホテル株式会社伊東ホテルニュー岡部伊東ホテルニュー岡部静岡県伊東市伊東温泉

※この「(新)岡部ホテルグループ」の解説は、「岡部ホテルグループ」の解説の一部です。
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