尚雲祥
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/02 14:46 UTC 版)
尚 雲祥(しょう うんしょう)は中華民国の武術家。形意拳の達人。
- ^ 尚雲祥の愛刀は少し長めの名刀であるが、実戦で何度も使用されたため、血のりが落ちないまま死後は弟子の李文彬に譲られ、現在もその子息の手元に保存されている。
- ^ 『尚派形意拳』は「尚氏形意拳」とも表記:歩法と練功・勁道に特色があり、特に「五行拳」は形あって技なく、五行勁を練り上げる方法を口伝とする。中でも土勁の「横勁」は五行勁の根本とされ、体の表面に対して水平に働く勁で、太極拳や少林拳でも使われる「纏糸勁」を発生する以前の原初的な勁の使い方で、この勁を練りあげると全身のいたるところで勁を発することが出来る。練習中に尚雲祥の背中や腕に触れただけで、弟子たちが飛ばされたというのは、この「横勁」によるともいわれている。
- ^ 尚雲祥の実の娘。父親ではなく、初めは師兄筋に当たる中央国術館系の弟子について形意拳を学ぶが、後に李文彬について父親の技を受け継ぎ、大成後に李文彬の計らいで掌門としての立場に立った。両者の協議で、その後は尚派形意拳の起式や招式などを中央国術館式と混ぜて用法を変革した他に、尚派形意拳に本来はなかった「対錬」を採用し、現代的な「表演」中心の武術へと転換を図った。なお、現在は『尚派形意拳』に関する本場中国における伝承者による書籍や、中国製のDVD等を入手できるが、起式や三体式が他派や中央国術館系と同様のものや、「対練」のあるものは、その運動上の事故を防ぐ意味からも多くの点で各伝承者により改変後の内容を含んでいる。
- ^ 関門弟子:いわゆる拝師(パイスー)をした内弟子の中で、最後の弟子のこと。尚雲祥の崩拳の絶技を受け継ぎ、「小雲祥」の愛称を得た人物。尚派形意拳の実戦派としても知られた。
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