少女小説から一般文芸へ執筆の場を移した作家
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「少女小説」の記事における「少女小説から一般文芸へ執筆の場を移した作家」の解説
少女小説から一般文芸へと執筆の場を移した作家は少なくないが、かつては下積みと看做され、公にされることは少なかった。 その状況が変わったのは1999年頃である。一般文芸において活躍する作家の経歴として、少女小説が注目されるようになった。とりわけ、2001年上半期(山本文緒)、2002年上半期(唯川恵)と、コバルト文庫からデビューした小説家が直木賞を受賞したことで話題となった。 しかし、そのような作家が過去に執筆した少女小説そのものが一般文芸として評価されることは少ない。小野不由美『十二国記』や壁井ユカコ『エンドロールまであと、』、山本文緒の各作品は少女小説として発表された作品が一般文芸として再刊されているが、これは例外的なものといえる。小野不由美『悪霊シリーズ』や津原泰水(津原やすみ)『ルピナス探偵団シリーズ』は、大幅な改稿を経て一般文芸として刊行されている。 一般文芸の新人賞から再デビューを果たした作家に、桐野夏生(野原野枝実)(1993年江戸川乱歩賞受賞)や岩井志麻子(竹内志麻子)(1999年日本ホラー小説大賞受賞)、新人賞を経ずに一般文芸に移行した作家には、藤本ひとみや津原泰水(津原やすみ)がいる。小野不由美は1993年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補に残ったことで一般文芸へと執筆の場を広げたが、以降も並行して2001年まで少女小説レーベルでの執筆を続けた。
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