小定理の証明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 14:10 UTC 版)
小定理は大定理の系である。 f ( z ) {\displaystyle f(z)} が整関数であれば g ( z ) = f ( 1 z ) {\displaystyle g(z)=f\left({\tfrac {1}{z}}\right)} は z = 0 {\displaystyle z=0} 以外に特異点を持たない。 z = 0 {\displaystyle z=0} が真性特異点であれば、大定理により g ( z ) {\displaystyle g(z)} は高々唯一の例外を除く全ての複素数値を取る。 g ( 0 ) {\displaystyle g(0)} が極(若しくは除去可能な特異点)であれば、その主要部を除去したもの g ( z ) − ∑ c n z − n {\displaystyle g(z)-\sum {{c_{n}}z^{-n}}} は他に特異点を持たず有界であるからリウヴィルの定理により定数である。従って、 g ( z ) {\displaystyle g(z)} は z − 1 {\displaystyle z^{-1}} の多項式であり、それが定数でないかぎり、代数学の基本定理により全ての複素数値を取る。何れにせよ、 g ( z ) = f ( 1 z ) {\displaystyle g(z)=f\left({\tfrac {1}{z}}\right)} は、それ定数でないかぎり、高々唯一の例外を除く全ての複素数値を取ることになる。
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