密度行列による問題解決
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 03:21 UTC 版)
これに対し、密度行列を利用した場合は、上述の問題は生じない。そもそも、上述の問題が生じたのは、状態ベクトルに位相分の自由度 | ψ ⟩ ∼ e i θ | ψ ⟩ {\displaystyle |\psi \rangle \sim \mathrm {e} ^{i\theta }|\psi \rangle } が存在したからである。しかし密度行列で記述した場合、純粋状態は | ψ ⟩ ⟨ ψ | {\displaystyle |\psi \rangle \langle \psi |} という形式なので、位相分の自由度は消え去る: e i θ | ψ ⟩ ⟨ ψ | e i θ ¯ = | ψ ⟩ ⟨ ψ | {\displaystyle e^{i\theta }|\psi \rangle \langle \psi |{\overline {e^{i\theta }}}=|\psi \rangle \langle \psi |} よって前述の問題はそもそも生じない。
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