密室政治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/08 09:53 UTC 版)
密室政治(みっしつせいじ)は、行われている政治の形態。
概要
国家にとって重要な政治の決定が、特定の有力者にとって密かに行われるような政治のことを意味する。現代の民主主義の社会においては、政治的な決定というのは公的な場で行われるということになっているため、密室政治はこれに反する。密室政治というのは、派閥の実力者や政党幹部などの少数によって行われることが多い[1]。
物事を決める場合に、選挙ではなく話し合いで決めるということは密室政治であるという批判を受けやすい[2]。
防衛装備移転三原則の運用方針を見直す協議に参加したのは、自民党と公明党の12人のみであった。国会審議も経られずに、12人での非公開での協議で緩和するということが決められた。国家安全保障戦略の文書の改定もこのように決められた。そして自民党政権のありかたは、このようにして決まったら、基本的にその後の変更を受け付けないために密室政治と批判される[3]。
韓国で行われている政治というのが密室政治であるという批判がある。朴槿恵は、誰とも会わずに自分で何でも決めるという密室政治を行ってきたという批判がある[4]。朴正煕の時代に作られた安家というのが密室政治の象徴であったという批判がある[5]。
中華人民共和国というのは密室政治であるという批判がある。中華人民共和国の政治での議論は結局は密室政治であるとのこと[6]。中国での密室政治を読み解くには相応の推察力と謙虚さが求められる[7]。天安門事件よりも前の中国は密室政治で、それに戻っているという批判がある[8]。中台首脳会談は密室政治であるという批判がある[9]。
脚注
- ^ 小項目事典, ブリタニカ国際大百科事典. “密室政治(みっしつせいじ)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2025年9月8日閲覧。
- ^ “[総裁選アラカルト]話し合い決着、「密室」批判も”. 読売新聞オンライン (2021年9月28日). 2025年9月8日閲覧。
- ^ “「密室政治」に正統性あるか 「民主主義コスト」捨てた武器輸出議論:朝日新聞”. 朝日新聞 (2023年12月29日). 2025年9月8日閲覧。
- ^ “窮地に立つパク・クネ大統領〜弾劾目前!韓国はどこへ?〜”. 2025年9月8日閲覧。
- ^ 한겨레. “密室政治と黒い金の産室「安家」復活させた朴大統領”. japan.hani.co.kr. 2025年9月8日閲覧。
- ^ “議論は公開されても結局は“密室政治”全人代&政協会議から考える中国民主化の現状”. ダイヤモンド・オンライン (2014年3月25日). 2025年9月8日閲覧。
- ^ マット・ポッティンジャー (2025年8月7日). “「習近平失脚」デマはなぜ流れたか | マット・ポッティンジャー”. 文藝春秋PLUS. 2025年9月8日閲覧。
- ^ Inc, Nikkei (2024年3月6日). “「中国首相は習近平氏の秘書役」 天安門事件前の密室政治再び”. 日本経済新聞. 2025年9月8日閲覧。
- ^ “中台首脳会談は「密室政治そのもの」 台湾人の留学生たちが反対声明”. ハフポスト (2015年11月9日). 2025年9月8日閲覧。
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