実行過程と監視過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 07:12 UTC 版)
皮肉過程理論では、人間は自分の思考をコントロールしたいと思う時、実行過程と監視過程の2つが働くと考える。実行過程(operating process)とは、実際に思考を行う過程であり、特に思考をコントロールしたいと思っていない場合に主として使う過程である。上記のシロクマ実験では、シロクマの映像を思い出すことが含まれる。 監視過程(monitoring process)とは、自分の思考をコントロールしたいと思う時に働く過程であり、そのコントロールしたい内容に反していないかを監視する過程である。上記のシロクマ実験では、シロクマの映像を思い出してはいけないとチェックすることが当たる。 しかし、監視過程でシロクマのことを考えているかを監視するためには、実行過程においてシロクマについて考える必要がある。そしてシロクマについて考えるたびに、監視過程はシロクマについて考えたことを検出する。さらに、考えないようにすればするほど、動物園に行くだけでもシロクマについて考えてはいけないことをチェックするなど、考えることに繋がるものも排除しようとするため、結果的に他の動物に比べても高い頻度で思い出し、忘れることが難しくなる。
※この「実行過程と監視過程」の解説は、「皮肉過程理論」の解説の一部です。
「実行過程と監視過程」を含む「皮肉過程理論」の記事については、「皮肉過程理論」の概要を参照ください。
- 実行過程と監視過程のページへのリンク