妊孕力
男性、女性あるいは夫婦(訳注)が子供を産む能力を妊孕力 1と呼ぶ。この能力が欠如していることを不妊 2ともいう。受胎能力の欠如 3は不妊の主要な原因だが唯一のものではない。不妊という用語を単独で使えば普通不可逆的意味合いを伴うが、時には、一時的不妊 5と永久不妊 7を区別することがある。一度も子供を産むことができなかった女性を原発性不妊 8、1人以上の子供を生んだ後生めなくなった女性を続発性不妊 9として区別する。
- 1. 妊孕力fecundity(名);妊孕可能のfecund(形)。この用語は出生児を生む能力ではなく受胎能力の意味で使われることもある。低妊孕力sub-fecundityならびに妊孕力の低いsub-fecundは出生児を生む能力が正常以下のこと、あるいは受胎確率が低いことを表す。
- 2. 不妊sterility, infecundity(名);不妊のsterile, infecund(形)。
(訳注)以下のこの章の“夫婦”の原語はcouplesであり、これは夫婦よりも広い意味を持つが、カップルは日本語としては必ずしも定着していないのでここではすべて夫婦と訳した。couplesの正確な定義については第5章503-8を参照のこと。
妊孕力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 00:11 UTC 版)
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妊孕力(にんようりょく、英: fecundity)とは、女性が子供を妊娠し、健康的に出産することができる能力を呼ぶ。加齢によって、30歳頃から自然妊娠・出産能力は低下していくものである[1][2][3]。
概要
妊孕力は子供の出産能力ではなく受胎能力のみの意味で使われることもある。この能力が欠如していることを不妊という。しかし、妊娠自体はしてもどうしても流産してしまう不育症も存在する。妊孕力は、年齢と深く関係がある。その証拠として不妊は、年齢を重ねるにつれて割合が高くなる傾向にある。30歳を超えるころから徐々に減少し、35歳を過ぎると激減し、健康でも早い人から遅い人まで差はあるが40歳前半から50歳前後に閉経になることで妊孕力を完全に失う[4]。逆に40歳になる前に閉経してしまった女性は早期閉経と診断される[5]。
妊孕力は女性が30歳前後となる頃から減退する。そのため、不妊の女性の割合は25歳~29歳では8.9%、30~34歳では14.6%、35~39歳21.9%、40~44歳では28.9%と報告されており、30歳から不妊症の増加・自然妊娠率減少する[1]。実際に不妊治療に取り組んでいる30%以上が40歳以上であるとの報告も出ている(日本受精着床学会誌)。
脚注
- ^ a b “一般社団法人日本生殖医学会|一般のみなさまへ - 生殖医療Q&A(旧 不妊症Q&A):Q22.女性の加齢は不妊症にどんな影響を与えるのですか?”. www.jsrm.or.jp. 2022年10月26日閲覧。
- ^ “あなたは何歳まで妊娠できると思いますか? 卵巣の予備能を知るAMH検査 後半②~知らなかったをなくし、後悔のないライフプランニングを~”. ハフポスト (2016年11月24日). 2020年10月4日閲覧。
- ^ がんナビ. “妊孕性を守る方法があることを知ってほしい”. がんナビ. 2020年10月4日閲覧。
- ^ “日本初、女性たちに「妊孕力(にんようりょく)」の大切さを伝えるサプリメント&コーチングの定期ボックス発売へ。新ウーマンウェルネスブランド「Ubu(ウブ)」がCAMPF...”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2020年10月4日閲覧。
- ^ “早発閉経 - 22. 女性の健康上の問題”. MSDマニュアル家庭版. 2022年10月26日閲覧。
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