大津陣屋とは? わかりやすく解説

大津陣屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/11 02:19 UTC 版)

大津陣屋(おおつじんや)は、相模国三浦郡(現神奈川県横須賀市)大津にあった川越藩松平家が築いた陣屋である。横須賀市立大津中学校神奈川県立横須賀大津高等学校、大津運動公園付近に所在していた。約2万坪の正方形の敷地を有し、御殿と呼ばれた建物を中心に役所や長屋、馬場などがあった。

沿革

天保14年(1843年)、江戸湾防備の命を受けた川越藩の松平家により築かれた。その後陣屋の主は熊本藩細川家忍藩奥平松平家と交替し、多い時は1,500人を超える人員が詰めていた。慶応3年(1867年)には浦賀奉行所の支配下に置かれるが、慶応4年(1868年)に取り壊され短命に終わった。

陣屋の跡地は帝国海軍の射的場となり、明治15年(1882年)に海軍監獄が置かれた。さらに昭和5年(1930年)には神奈川県立横須賀高等女学校(現、横須賀大津高校)が当地へと移転する。戦後は横須賀刑務所として利用され、刑務所が久里浜へ移転した後の昭和51年(1976年)には大津中学校が設置された。

現在は京急久里浜線の高架や国道134号が走り、当時の様子は全く見られない。唯一大津中学校の校門脇に石橋が移築され現存している。

参考文献

  • 西ヶ谷恭弘編『国別城郭・陣屋・要害・台場事典』東京堂出版、2002年
  • 石井昭『ふるさと横須賀(上)』神奈川新聞社、1987年

関連項目

  • 横須賀風物百選 旧大津陣屋のものとされる門が、赤門として指定されている。
  • 泉福寺 毘沙門堂に祀られる毘沙門天像はかつて大津陣屋にあったもの。




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