大域的に漸近的に安定な平衡点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 10:10 UTC 版)
「リアプノフ関数」の記事における「大域的に漸近的に安定な平衡点」の解説
もし、 V {\displaystyle V\ } が (定義域に渡って) 大域的に正値関数であり、動径方向に極限値を持たず、さらに V ˙ {\displaystyle {\dot {V}}} が大域的に負値関数であれば、つまり V ˙ ( 0 ) = 0 {\displaystyle {\dot {V}}(0)=0} V ˙ ( x ) < 0 ∀ x ∈ R n ∖ { 0 } {\displaystyle {\dot {V}}(x)<0\quad \forall x\in \mathbb {R} ^{n}\setminus \{0\}} であれば、その平衡点は大域的に漸近安定である。 ここで、正値関数 V {\displaystyle V\ } が動径方向に極限値を持たない (radially unbounded) とは、 | x | → ∞ ⇒ V ( x ) → ∞ {\displaystyle |x|\to \infty \Rightarrow V(x)\to \infty } が成り立つことを言う (これは norm-coercivity とも呼ばれる)。この対偶を取ると、 V ( x ) < ∞ ⇒ | x | < ∞ {\displaystyle V(x)<\infty \Rightarrow |x|<\infty } となるので、自励系の任意の解 x ( t ) {\displaystyle x(t)\ } に沿って V ( x ( t ) ) {\displaystyle V(x(t))\ } が任意の時刻 t {\displaystyle t\ } で有限値を取ることが言えれば、 | x ( t ) | {\displaystyle |x(t)|\ } も有限値を取ることが言える。また、平衡点が大域的に漸近安定であるとは、自励系の任意の解 x ( t ) {\displaystyle x(t)\ } が平衡点に収束することを言う。
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