多重極展開におけるルジャンドル多項式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 02:21 UTC 版)
「ルジャンドル多項式」の記事における「多重極展開におけるルジャンドル多項式」の解説
Figure 2 ルジャンドル多項式は、多重極展開で自然に現れる 1 1 + η 2 − 2 η x = ∑ k = 0 ∞ η k P k ( x ) {\displaystyle {\frac {1}{\sqrt {1+\eta ^{2}-2\eta x}}}=\sum _{k=0}^{\infty }\eta ^{k}P_{k}(x)} なる形の関数(記号を少し変えてあるが、上で述べたものと同じ)の展開においても有用である。等式の左辺はルジャンドル多項式の母関数の閉じた形である。 例として、(球座標系での)電位 Φ(r, θ) が z-軸上の点 z = a にある点電荷によるものとすれば、 Φ ( r , θ ) ∝ 1 R = 1 r 2 + a 2 − 2 a r cos θ {\displaystyle \Phi (r,\theta )\propto {\frac {1}{R}}={\frac {1}{\sqrt {r^{2}+a^{2}-2ar\cos \theta }}}} と書くことができる。観測点 P の半径 r が a より大きければ、電位はルジャンドル多項式を用いて Φ ( r , θ ) ∝ 1 r ∑ k = 0 ∞ ( a r ) k P k ( cos θ ) {\displaystyle \Phi (r,\theta )\propto {\frac {1}{r}}\sum _{k=0}^{\infty }\left({\frac {a}{r}}\right)^{k}P_{k}(\cos \theta )} と展開することができる。ここでは η = a/r < 1 および x = cosθ と置いた。この展開は通常の多重極展開を行うのに用いられる。 逆に、観測点 P の半径 r が a より小さいならば、電位を上記のようにルジャンドル多項式展開することはできるが、a と r とは入れ替わる。この展開は内部多重極展開 (interior multipole expansion) の基本となる。
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