外傷に起因する脳血管障害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:52 UTC 版)
「脳血管障害」の記事における「外傷に起因する脳血管障害」の解説
急性硬膜外血腫 (AEDH) 予後良好な出血である。CT 上は凸レンズ型の高吸収域として写る。出血源は硬膜(中硬膜動脈、静脈洞)または骨(椎間静脈)である。したがってAEDHは基本的に頭蓋骨骨折の合併症であり、骨折側にみられる。側頭骨骨折で中硬脈動脈損傷、後頭骨骨折で横静脈洞損傷という例は非常に多い。開頭術で血腫除去ができる。 急性硬膜下血腫 (ASDH) 予後不良な出血である。CT 上は三日月状の高吸収域として写る。外傷では反対側にできることが多い。クモ膜の損傷によって発生するといわれている。クモ膜はそう簡単には損傷する膜ではないので強い外傷の時に発生する。治療は開頭術である。脳挫傷では脳内出血、軟膜損傷ではクモ膜下出血、クモ膜損傷では硬膜下血腫が発生すると考えておけばよい。 慢性硬膜下血腫 ASDH とは異なり予後良好である。CT 上は三日月状の等吸収域として写る。治療は穿頭による血腫除去である。
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