報復の心理学的分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 04:09 UTC 版)
越中康治の幼稚園児童の研究によれば、他の児童からものをとりあげるなどの挑発的攻撃、奪われたものを取り返す報復的攻撃、さらに別の児童が取り返してあげるなどの制裁的攻撃の3つの概念を提出している。また幼児らは、挑発的攻撃は悪いと判断する一方で、報復的攻撃・制裁的攻撃は許容することが観察されており、幼児においても「報復的公正」への理解があるとされる。 また越中らは目的を自己か他者、動機を回避、報復としたうえで次の4つの攻撃があるとする。 防衛 (自己目的、回避) 報復 (自己目的、報復) 擁護 (他者目的、回避) 制裁 (他者目的、報復) 攻撃行動は「悪い」行動として道徳背反行為とされるが、実際には常に「悪い」と判断されない。社会心理学の研究では、被害の回避を目的とした正当防衛などの攻撃行動や、加害者への報復行為・報復的攻撃については必ずしも悪いとは判断されずに、文脈を考慮して判断され、攻撃行動が許容されることもある。
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