堀内昭義とは? わかりやすく解説

堀内昭義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/05 00:15 UTC 版)

堀内 昭義(ほりうち あきよし、1943年9月16日[1] - )は、日本経済学者金融論)。東京大学経済学部教授を経て、同大学名誉教授

来歴

神奈川県横浜市出身。1967年東京大学経済学部を卒業。1973年東京大学大学院経済学研究科博士課程を修了。

1973年横浜国立大学経済学部助教授、1978年一橋大学経済研究所助教授、1984年に東京大学経済学部助教授と歴任し、1986年には東京大学経済学部教授に就任する。東大退官後は、2003年より中央大学総合政策学部教授。日本銀行金融研究所国内顧問。

1973年 - 1974年にかけてのインフレーションを受けて、小宮隆太郎と共に日銀批判の論陣を張った。この時には、マネタリーベースの操作性を否定し、マネーサプライ管理の失敗の責から逃れようとする日本銀行に対して、中央銀行にはマネタリーベースの操作が可能なはずだと主張した。また、日本銀行の窓口規制に対して異を唱えた。堀内は、窓口規制によって都市銀行の貸出量を絞ってみたところで、余剰資金が地方銀行や他の金融機関に流れてしまうので、結局のところ、マクロで見た総貸出量を変化させることは難しいと主張した(結局、同規制は1991年に廃止された)。

その後、1990年代末の深刻な不況に際しては、不良債権問題について分析した。日本銀行の非伝統的金融政策については、小宮と同様、一貫してその効果を疑問視している。2003年6月4日より、日本銀行の参与に選ばれている。

著書

単著

  • 『日本の金融政策』(東洋経済新報社 1980年)
  • 『金融論』(東京大学出版会 1990年)
  • 『金融の情報通信革命』(東洋経済新報社 1996年)
  • 『高齢社会の生命保険事業』(東洋経済新報社 1997年)
  • 『金融システムの未来』(岩波書店 1998年)
  • 『日本経済と金融危機』(岩波書店 1999年)

共著

  • 『インセンティブの経済学』(有斐閣 2003年)

編著

  • 『累積債務と財政金融』(アジア経済研究所 1994年)
  • 『国際経済環境と経済調整』(アジア経済研究所 1994年)
  • 『金融』(NTT出版 1994年)

脚注

  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.342
先代
三木谷良一
日本金融学会会長
第8代:1998年 - 2002年
次代
千田純一




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「堀内昭義」の関連用語

堀内昭義のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



堀内昭義のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの堀内昭義 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS