地球自由振動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/09 08:51 UTC 版)

地球自由振動(ちきゅうじゆうしんどう、英語: free oscillations of the earth)とは、巨大地震が発生した際に、地震波によって地球全体が振動する現象のことである[1][2][3]。
概要
マグニチュード(M)8を超えるような巨大地震が世界中のどこかで発生すると、地震波(主にラブ波やレイリー波などの表面波)が地球を何周もし[4]、その波が重なり合って生じた定常波(定在波)が[5]地球全体の振動として観測され、数週間にわたって継続する[1]。これを「地球自由振動」という[1]。
地球の自由振動は、鐘をつくと固有の音が発生するのとよく似た現象である[1]。振動は高精度の長周期地震計によって記録され[1]、検出にはひずみ計や重力計も用いられる[6]。周期(周波数)は地球の内部構造により定まっていて[1][7]、数分 - 1時間程度である[8]。体に感じることはできない[2]。なお振幅は強い地震動に比べると小さく、例えば2004年のスマトラ島沖地震(M9.1[9])では、約1か月後の時点で約10マイクロメートル程度である[8]。
種類
地球自由振動は、次の2種類に大別される[7][10][11]。
- 伸び縮み振動 (spheroidal oscillation)
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