包囲下のセゲスタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 06:16 UTC 版)
ディオニュシオスがセゲスタ攻略を試みたのには、いくつかの理由があった。彼は大軍を有していたが、兵士は暇を持て余すと命令に従わなくなること、セゲスタを降伏させると多くの戦利品が期待でき、また他のエリミ人都市も服従する可能性があること、等である。補給もこの決定に影響を与えた可能性がある。シケリア南岸には大艦隊が停泊可能な自然の港はなく、陸軍の補給のために船を砂浜に乗り上げさせるのは、敵艦隊からの奇襲を受ける可能性があり危険であった(アイゴスポタモイの海戦で、スパルタ艦隊は砂浜に乗り上げていたアテナイ艦隊の大部分を鹵獲しており、またこの直後にカルタゴ艦隊はディオニュシオスの輸送船を破壊している)。セゲスタとエンテラを確保すると、ここを補給基地として利用することにより、シケリア西部に長期間滞在することが可能となる。加えて、モティアを本格的に攻撃する前に、攻城戦における自軍の能力を確認する意味もあったと思われる。
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