効果と対抗策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 13:51 UTC 版)
ギリシア火薬の破壊力は明白であるとはいえ、これはある種の「驚異の兵器」と見なされるべきものではなく、この兵器は東ローマ帝国海軍を無敵のものにもしなかった。この兵器は、海洋歴史家のジョン・プライヤーの言葉では「船殺し」、つまり衝角に匹敵するものではなく、その頃には既に使用されなくなっていた。ギリシア火薬が強力な武器であり続けた時代を、より近代的な砲列の形態と比較すると、その限界は大きなものだった。サイフォンを装備した形態ではこの兵器の射程が限られており、穏やかな海面そして良好な風向の状況下でのみ安全に使用できた。最終的にイスラムの海軍は、効果範囲から離れるか、酢に浸したフェルトや遮蔽物のような防護方法を考案し、これに対応した。
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