初期の電源投入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 00:55 UTC 版)
「マルチバイブレータ」の記事における「初期の電源投入」の解説
回路の電源を入れたとき、どちらのトランジスタもONではない。しかし、その場合どちらのベース電圧も高く、同時にONになろうとする。そして、必然的に存在するわずかな非対称性から一方のトランジスタが先にONになる。これにより、回路は上述のどちらかの状態に素早く到達し、発振が開始される。実際、実用的なRおよびCの値では常に発振が起きる。 しかし、両方のコンデンサが完全に蓄電するまでの間、両方のベース電圧が高いままになった場合、この回路は安定状態になり、両方のベース電圧が0.6V、両方のコレクタ電圧が0V、両方のコンデンサが-0.6Vに蓄電される。これは、外乱要素がなくRとCが共に非常に小さい場合、電源投入時に発生しうる。例えば、この型の10MHz発振回路は頻繁にこの状態に陥る。高周波数の発振回路としては弛緩型発振回路のような他の発振回路が必要である。
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