切絵図とは? わかりやすく解説

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きり‐えず〔‐ヱヅ〕【切(り)絵図】

読み方:きりえず

全図の一部分示した絵図面

地域別または地目田畑山林など)別に区切って作った地図


切絵図

読み方:キリエズ(kiriezu)

江戸時代明治前期詳細な絵図の名称。地域別地目別に区切って作られた。


切絵図

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/01 08:58 UTC 版)

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切絵図(きりえず)とは切図とも呼ばれ、江戸時代から明治にかけ、市街や近郊地域で区切られた絵図[注 1]地図)である[1]。単に切絵図と呼ばれた場合、江戸の切絵図をさす場合が多い[2]。切絵図は日本図や国図のように全体を地図に表したものではなく、細かい道筋や大名屋敷の名前なども記入されたもので、携帯可能な住宅地図のように扱われた[3][4]

江戸切絵図

尾張屋版江戸切絵図。久世氏下屋敷周辺(清澄庭園

宝暦5年(1755年)に吉文字屋により発行された版が切絵図のはじまりとされる。吉文字屋は安永4年(1775年)までに8枚の切絵図を出版した[5]弘化3年(1846年)には荒物商の近江屋五平により、31図[注 2]に及んで江戸全体が示された折りたたみ式の切絵図が出版された[6]

もっとも普及した切絵図としては嘉永2年(1849年)から明治3年(1870年)にかけて絵草子商であった尾張屋清七によって出版された尾張屋版(金鱗堂版)が知られる。尾張屋版は5色で色分けされ、錦絵風の絵が入る鮮やかな切絵図で、3色であった近江屋版より派手なものであった[7][8]。尾張屋本所絵図ではそれぞれの屋敷が印の形及び、色でその種別がわかるように示され、神社仏閣が赤、町屋が薄墨、道や橋が黄色、川や溝が青、山林や畑が緑となっており、武家屋敷では下屋敷が黒丸、中屋敷が黒四角、上屋敷ではその家紋が描かれた[9]

脚注

注釈

  1. ^ 下書きされた地図を絵師が仕上げるため、絵図と呼ばれた。
  2. ^ 後に一部の図を分割し38図となる。

出典

  1. ^ コトバンク切絵図
  2. ^ 江戸切絵図の展示概要節
  3. ^ 立教大図書館展示資料
  4. ^ 毎日新聞地方版鬼平を歩く
  5. ^ 所蔵資料展永田町絵図
  6. ^ 所蔵資料展谷中本郷駒込小石川辺絵図
  7. ^ 千代田図書館図書館コンシェルジュ Vol.9
  8. ^ 所蔵資料展小石川谷中本郷絵図
  9. ^ 〔江戸切絵図〕. 本所絵図』 - 国立国会図書館デジタルコレクション, 合印

参考資料

外部リンク




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