分布定数回路とは? わかりやすく解説

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ぶんぷ‐ていすうかいろ〔‐テイスウクワイロ〕【分布定数回路】

読み方:ぶんぷていすうかいろ

電気信号波長比べて空間的に十分に長いスケールをもつ電気回路回路構成する素子がそのスケール連続して分布するような回路を指す。低周波長い伝送線や高周波電子回路などは、分布定数回路として取り扱う必要がある。⇔集中定数回路


分布定数回路

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/06 20:19 UTC 版)

分布定数回路(ぶんぷじょうすうかいろ、ぶんぷていすうかいろ)は電気回路の一種で、回路素子が有限の個数で集中することなく無限に分布している回路、そのようなモデルで表現される回路である。

ケーブルのように一様な形状・電気特性の箇所にケーブルの長さよりも十分に波長が短くなるような高周波の交流信号が加えられ、ケーブルの全体にわたって電圧・電流分布が均一であるとみなせないような状況の下での振る舞いを取り扱う。対義の概念は集中定数回路(しゅうちゅうじょうすうかいろ)である。

特性を表すためにSパラメータを用いることが多い。

概要

典型的な例として平行二線線路、同軸ケーブルを考えてみる。 長さ方向に導通を前提とした小さい抵抗成分、誘導成分が、長さ方向のある点では導体間に容量成分、絶縁を前提とした大きい抵抗成分が存在する。

直流または十分に低い周波数では、線路を構成する導体全体で電圧・電流分布は一様と扱うことができる。

周波数が高い領域では、誘導成分、容量成分の影響が顕在化し、印加した信号の線路上での進行をモデル化した電信方程式で取り扱う必要がある。

分布定数線路は周波数が高い領域での電気回路の取り扱いである。 ここでいう周波数が高いとは、信号の周波数と回路の寸法的大きさから相対的に決まるもので、一般にはサイズがλ/4程度になる程度から分布定数回路的な取り扱いの必要がある。 すなわち、周波数50Hz/60Hzの商用電源送電網のように、電気回路一般としては低周波として扱われる周波数の電圧・電流を扱う場合であっても、その線路長が㎞単位の長さで回路全体に亘って電圧・電流が一定と見なせない場合には、分布定数回路として扱う必要がある。

低周波回路では周波数フィルタをつくるのに個別素子としての誘導素子インダクタンス(=コイル)・容量素子キャパシタ(=コンデンサ)・抵抗素子抵抗を用いるが、超高周波回路では配線自体の誘導性・容量性・抵抗性が顕在化するため、配線だけでフィルタ(LPF・BPF・HPF・BEF)を構成することができる。

設計には始めに、配線の特性を考慮して、信号の伝播に位相遅れが生じることを念頭に伝播速度・反射係数・減衰率・周波数余裕などを設定する必要がある。 配線間の容量・信号透過率も考慮しなければならないため非常に高度な設計法を必要とする。

回路方程式と諸特性

伝送線路の基本の構成要素の略図

伝送線路の回路モデルを示す。

R:単位長さあたりの抵抗成分

L:単位長さあたりのインダクタンス成分

G:単位長さあたりの導体間のコンダクタンス成分

C:単位長さあたりの導体間の容量成分

である。

分布定数線路の基本方程式

図で示される部分の電圧・電流分布についての関係を示す以下の2式は分布定数回路における基本方程式である。

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