入力段トランジスタによる分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 10:04 UTC 版)
「オペアンプ」の記事における「入力段トランジスタによる分類」の解説
内部の差動増幅回路で入力段に用いられるトランジスタの種類により大きく3種に分けられる。 バイポーラ入力 入力段がバイポーラトランジスタで構成されているオペアンプ。FETにくらべ素子特性のばらつきが少なく、入力オフセット電圧が小さい。 入力バイアス電流が大きい。このため正負入力のインピーダンスがそろっていないと、低オフセットの品種でも大きなオフセット電圧が発生する。 電圧性ノイズ特性に優れる。 JFET入力 入力段に接合型FETを使用したオペアンプ。入力インピーダンスが高い。 入力バイアス電流がとても小さいか、またはほとんど流れない。正負入力のインピーダンスがそろっていなくても、あまり大きなオフセット電圧は生じない。しかしJFETは素子特性のばらつきが大きく、絶対的な入力オフセット電圧はバイポーラ入力のものに比べ大きい。 スルーレートを比較的高くしやすい。 MOS入力 入力段にMOSFETを使用したオペアンプ。入力インピーダンスが極めて高い。 入力バイアス電流がほとんど流れない。正負入力のインピーダンスがそろっていなくても、オフセット電圧はほとんど生じない。しかしMOSFETはJFET以上に素子特性のばらつきが大きく、絶対的な入力オフセット電圧は劣るものが多い。 雑音特性が悪い物が多い。ただし新しい製品では改善が顕著である。 さらに、それぞれ差動入力部のトランジスタの極性がNPN(FETならNチャネル)、PNP(FETならPチャネル)、あるいは両方の並列となっているものがあり、それぞれ入力電流の向きが異なる。
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