何の意味もなく
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 13:27 UTC 版)
このような、みずからの死でさえ何の意味もなく、一生を掛けてさえ一切の目的を実現できないという経験はまったく耐えられないものであり、吐き気を催すようなものでさえある(ジャン=ポール・サルトル『嘔吐』を参照)。人はそのとき暗い気持ち、憂鬱になる。憂鬱とはメランコリー、すなわち古代の体液説でいう黒胆汁のことなのである。そこで意気消沈した気持ちを吹き飛ばすために、気晴らしをしようとする。ここで気晴らしとは、楽しい娯楽であるだけではなく、存在論的真理の問題に直面するのを避けるためにあえて行う深刻な活動なのである。
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