佐渡、お笑い島計画とは? わかりやすく解説

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佐渡、お笑い島計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/18 02:33 UTC 版)

佐渡、お笑い島計画(さど、おわらいじまけいかく)は、2005年より、新潟県佐渡市お笑いインターネットを活用した民間主導による地域情報化・地域活性のための多角的な取組みとして「佐渡、お笑い島計画」を導入・実施[1]。代表が同市の出身である株式会社うぶすなの協力のもと、2005年から3年間、お笑い芸人が半年間佐渡に住みながら島内を行脚し、交流の模様を動画ブログにて発信することで、佐渡の魅力を継続的に伝えていった。[2]

概要

「佐渡、お笑い島計画」は、2005年3月、がんばろう新潟・佐渡キャンペ―ン実行委員会が企画し、その後民間企業が主導となって5月から半年間第一期が実施されその後3年にわたってこの企画が行われた。これは代表が同市の出身である株式会社うぶすなが中心となり、お笑いとインターネットを活用して地域活性化・情報化を狙う取組であった。佐渡島が持っていた暗いイメージを打破し、お笑いの力を借りて「明るい」「元気な」「ふれあいのある」佐渡島を認識させ、主に20代を中心とする若年層を新規来島者として開拓していくことが目標とされた。若年層が敏感に反応する「お笑い芸人」が佐渡の魅力を引き出し、伝え、共感を呼び、「佐渡に行きたくなる」仕掛けをインターネット上に構築した。

第一期

「佐渡、お笑い島計画」第一期は、2005年3月31日に島民参加型オーディションで選出された吉本興業の新人芸人子宝が初代佐渡お笑い親善大使となり、半年間佐渡で生活しながらインターネットを通じて「佐渡は元気である!」「佐渡は面白い場所である!」というメッセージを発信[3]。彼らが現地で実際に体験した「食」「自然」「歴史」「芸術」「芸能」等の佐渡の魅力を紹介するほか、名産物等のネット販売や旅行企画などに関するブログ、インターネット放送、メールマガジンなどが行われた。ウェブサイト訪問者数は月間3万人を突破し、毎日実施された佐渡情報を発信するインターネット放送番組は延べ視聴者数46000人に至り、地方発ネットコンテンツとしては特出したリーチ数を獲得した。

第二期

第一期に構築された島内若年層・主婦層のコミュニティをベースに、65歳以上の高齢者比率が35%となった佐渡島において子どもから中高年層までをお笑いで元気にするべく、「佐渡、お笑い島計画」第二期の実施にあたり「ぼん・はやと」として一世を風靡したベテラン芸人若井ぼん氏を大阪より招聘[4]若井ぼんは当時、NPO法人笑集会の理事長を務め、老人ホーム慰問、敬老会等で「笑う門には福来る」をテーマに笑って元気になっていただく活動を積極的に展開しており、若年層だけではなく、中高年層まで幅広い認知を獲得した。当時62歳であった若井ぼんは、「自分の笑いの力で佐渡がどれだけ元気になれるのか挑戦したい!」と来島を決意し、自ら「団塊世代の再チャレンジ」として、半年間お笑い親善大使に挑んだ。佐渡全域を回ってのインターネット放送、ブログによる佐渡情報の発信とともに、携帯電話で見られるお笑いコンテンツ「若井ぼんの佐渡だより」を毎日更新。さらに歴史や文化、芸術、芸能等を大手ポータルサイト「goo」の環境カテゴリや世界初のiPod向け専用テレビ局「PodTV」に「ロハスな匠島」として佐渡の匠を紹介し各メディアにて特集で取り上げられ、「お笑い」を活用した地域活性の新たな仕組みとして各方面から注目を集めた。また、佐渡島民が参加でき、「大人のお笑い」を教えていく「佐渡、お笑い学校」を毎週土曜日に実施した。また、第二期の実施にあたり、うぶすなや地元企業、市民を中心に合同会社「S.M.A.I.L.(スマイル)」を運営主体として設立。第一期の資金難の経験から、第二期より合同会社による運営に切り替えた。

第三期

第三期は2007年5月12日に行われた公開オーディションで佐渡島民が選んだデカメロンが佐渡お笑い親善大使に選出され、6月より半年間三代目として活動した[5]。第三期では佐渡島内の移動を、EV安全協会が提供した電気自動車「COMS」にて行い、環境の島・佐渡ヶ島のアピール。第一期、第二期同様、ブログ、インターネット放送、メールマガジン等を通して佐渡島の魅力の発信が行われた。

関連項目

出典

  1. ^ “お笑いとネットで島おこし 佐渡島が「佐渡、お笑い島計画」をスタート”. 地域ブランドNEWS. (2007年5月9日). http://tiiki.jp/ex_news/org_news/05chubu/2007_05_09sadoowarai.html 2015年11月13日閲覧。 
  2. ^ 事例紹介 佐渡、お笑い島計画”. 株式会社うぶすな. 2015年11月16日閲覧。
  3. ^ “お笑い親善大使「子宝」が佐渡地域振興局を訪れました”. 新潟県ホームページ. (2005年6月1日). http://www.pref.niigata.lg.jp/sado_kikaku/1199725255267.html 2015年11月16日閲覧。 
  4. ^ “佐渡島がITとお笑いでイメージ作り 来島者の増加を狙う”. 地域ブランドNEWS. (2006年4月29日). http://tiiki.jp/ex_news/org_news/05chubu/2006_04_29sado.html 2015年11月16日閲覧。 
  5. ^ “民間企業が行う地域活性化、情報化社会実験「佐渡、お笑い島計画」第三期スタート”. プレスリリース格納庫. (2007年6月1日). http://pressrelease.blog.jp/archives/37878103.html 2015年11月16日閲覧。 

外部リンク




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