三上章の指摘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 06:38 UTC 版)
三上章は著書『現代語法序説』(1953)の第三章の七の「アスペクトの問題」で「アスペクトの中で最も重要なperfective(完成的)とimperfective(未完成的)との対立だけを論じることにする」と断った上で、金田一の4分類の状態動詞をimperfective、他の継続動詞、瞬間動詞、特殊動詞(第4種の動詞)をperfectiveと再分類した。更に「完成的な動詞も『何々シテヰル』とすれば未完成的となって最中や結果を表すことは言うまでもない」、「形容詞は原則としてインパアフェクチヴ側であろう」との指摘をした。 三上によれば、現代日本語の動詞には「アル」「ヰル」を含む金田一の状態動詞に相当するimperfectiveな動詞とそれ以外のperfectiveな動詞があり、perfectiveな動詞に三上のいう「添動詞」の「ヰル」を付けて「何々シテヰル」とすればimperfectiveな機能を果たす。
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