ヴィラール回路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 06:20 UTC 版)
ポール・ヴィラールにより考案されたヴィラール回路は、単純にコンデンサとダイオードで構成される。単純さという大きなメリットがあるが、出力のリップル特性は非常に劣る。本質上、この回路はダイオードクランプ回路である。コンデンサは負の半サイクルでピークAC電圧(Vpk)まで充電される。出力は入力AC波形とコンデンサの定常DCの重ね合わせである。この回路の効果は、波形のDC値をシフトすることである。AC波形の負のピークはダイオードにより0 V(実際にはダイオードの小さい順バイアス電圧である−VF)に「クランプ」されるため、出力波形の正のピークは2Vpkである。ピーク間のリップルは大きく2Vpkであり、回路をより精巧なものの1つに変えない限り平滑化することはできない。これは電子レンジのマグネトロンに負の高電圧を供給するために使用される回路(逆にしたダイオードとともに)である。
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