ロック・オブ・エイジズ_(ザ・バンドのアルバム)

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ロック・オブ・エイジズ (ザ・バンドのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/04/20 09:35 UTC 版)

『ロック・オブ・エイジズ』
ザ・バンド の ライブ・アルバム
リリース	1972年8月15日
録音	1971年12月27日 – 31日 (1971-12-27 – 1971-12-31) ニューヨーク州 ニューヨーク アカデミー・オブ・ミュージック
ジャンル	ロック
時間	80分41秒（オリジナルLP）
レーベル	キャピトル・レコード
プロデュース	ザ・バンド
専門評論家によるレビュー
AllMusic Rating link
ザ・バンド アルバム 年表
カフーツ （1971年 (1971)） ロック・オブ・エイジズ （1972年 (1972)） ムーンドッグ・マチネー （1973年 (1973)）

『ロック・オブ・エイジズ』（Rock of Ages）は、カナダ出身のロック・バンドであるザ・バンドが1972年に発表した通算5作目のアルバムである。彼等の初のライヴ・アルバムとして2枚組で発売された。

解説

経緯

ザ・バンドは1971年12月27日から31日まで4夜連続で、ニューヨークのアカデミー・オブ・ミュージックでコンサートを開催することになった。彼等はこれらのコンサートにホーン・セクションを導入することに決め、同年9月に発表した4作目のアルバム『カフーツ』（1971年）に招いたアラン・トゥーサンに再び編曲を要請した。また友人だったジャズ・ミュージシャンのハワード・ジョンソンをマスターに5人のホーン・セクションを編成することになった。

トゥーサンはコンサートの10日前にニューオーリンズからザ・バンドの本拠地であるニューヨーク州ウッドストックに来たが、編曲の為に数週間に亘って書き溜めていた楽譜が入ったブリーフケースをニューヨーク州の空港で盗まれてしまった。彼は到着早々大急ぎで編曲を再開し、数日後には両耳に感染症を患ったものの、クリスマスが終わる頃まで完成させた。

ジョンソンとジョン・サイモンによって4名のミュージシャンが集められて、ザ・バンドのメンバーを含む全員がロングアイランドのUltra-Sonic Recording Studiosでのリハーサルに臨んだ。

内容

収録曲17曲の内訳は以下の通り。

• アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）から4曲
• アルバム『ザ・バンド』（1969年）から5曲
• アルバム『ステージ・フライト』（1970年）から3曲
• アルバム『カフーツ』（1971年）から1曲
• 未発表曲2曲
• カバー2曲

11曲が、ホーン・セクションを含む10人編成で演奏される。

CD再発盤（Capital Records 72435-30181-2-2）にはボーナス・トラックとして、最終日のアンコールにゲスト出演したボブ・ディランの4曲を含む10曲が追加された。

収録曲

オリジナルLP

Side One

#	タイトル	作詞・作曲	原曲	時間
1.	「ドント・ドゥ・イット　Don't Do It」	Holland-Dozier-Holland	マーヴィン・ゲイ、シングル『ベイビー・ドント・ユー・ドゥ・イット』（1964年）A面収録曲	6:34
2.	「キング・ハーヴェスト　King Harvest (Has Surely Come)」	J. R. Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:01
3.	「カレドニア・ミッション　Caledonia Mission」	Robertson	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	3:35
4.	「ゲット・アップ・ジェイク　Get Up Jake」	Robertson	本作	3:30
5.	「W.S.ウォルコット・メディシン・ショー　W. S. Walcott Medicine Show」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	4:03
合計時間:				21:43

Side Two

#	タイトル	作詞・作曲	原曲	時間
1.	「ステージ・フライト　Stage Fright」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	4:37
2.	「オールド・ディキシー・ダウン　The Night They Drove Old Dixie Down」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:46
3.	「ロッキー越えて　Across The Great Divide」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:46
4.	「火の車　This Wheel's On Fire」	Rick Danko, Bob Dylan	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	2:53
5.	「ラグ・ママ・ラグ　Rag Mama Rag」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:14
合計時間:				21:16

Side Three

#	タイトル	作詞・作曲	原曲	時間
1.	「ザ・ウェイト　The Weight」	Robertson	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	6:02
2.	「ザ・シェイプ・アイム・イン　The Shape I'm In」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	4:13
3.	「アンフェイスフル・サーヴァント　Unfaithful Servant」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:45
4.	「カーニバル　Life Is A Carnival」	Robertson, Levon Helm, Danko	アルバム『カフーツ』（1971年）	4:09
合計時間:				19:09

Side Four

#	タイトル	作詞・作曲	原曲	時間
1.	「ザ・ジェネティック・メソッド　The Genetic Method」	Garth Hudson	本作	8:05
2.	「チェスト・フィーバー　Chest Fever」	Robertson	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	5:15
3.	「ハング・アップ・マイ・ロックン・ロール・シューズ　(I Don't Want To) Hang Up My Rock And Roll Shoes」	Chuck Willis	チャック・ウィリス、シングル『ホワット・アム・アイ・リヴィング・フォー』（1958年）B面収録曲	5:13
合計時間:				18:33

CD

Capital Records 72435-30181-2-2

Disc One

#	タイトル	作詞・作曲	原曲	時間
1.	「イントロダクション　Introduction」			1:23
2.	「ドント・ドゥ・イット　Don't Do It」	Holland-Dozier-Holland	マーヴィン・ゲイ、シングル『ベイビー・ドント・ユー・ドゥ・イット』（1964年）A面収録曲	5:00
3.	「キング・ハーヴェスト　King Harvest (Has Surely Come)」	J. R. Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:05
4.	「カレドニア・ミッション　Caledonia Mission」	Robertson	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	3:39
5.	「ゲット・アップ・ジェイク　Get Up Jake」	Robertson	本作	3:33
6.	「W.S.ウォルコット・メディシン・ショー　W. S. Walcott Medicine Show」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	3:54
7.	「ステージ・フライト　Stage Fright」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	4:38
8.	「オールド・ディキシー・ダウン　The Night They Drove Old Dixie Down」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:35
9.	「ロッキー越えて　Across The Great Divide」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	3:59
10.	「火の車　This Wheel's On Fire」	Rick Danko, Bob Dylan	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	4:07
11.	「ラグ・ママ・ラグ　Rag Mama Rag」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:33
12.	「ザ・ウェイト　The Weight」	Robertson	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	5:33
13.	「ザ・シェイプ・アイム・イン　The Shape I'm In」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	4:15
14.	「アンフェイスフル・サーヴァント　Unfaithful Servant」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:48
15.	「カーニバル　Life Is A Carnival」	Robertson, Levon Helm, Danko	アルバム『カフーツ』（1971年）	4:17
16.	「ザ・ジェネティック・メソッド　The Genetic Method」	Garth Hudson	本作	7:48
17.	「チェスト・フィーバー　Chest Fever」	Robertson	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	5:25
18.	「ハング・アップ・マイ・ロックン・ロール・シューズ　(I Don't Want To) Hang Up My Rock And Roll Shoes」	Chuck Willis	チャック・ウィリス、シングル『ホワット・アム・アイ・リヴィング・フォー』（1958年）B面収録曲	4:21
合計時間:				79:53

Disc Two - Previously Unreleased Bonus Tracks

#	タイトル	作詞・作曲	原曲	時間
1.	「ラヴィング・ユー・イズ・スウィーター・ザン・エヴァー　Loving You Is Sweeter Than Ever」	Ivy Jo Hunter, Stevie Wonder	フォー・トップス、アルバム"On Top"（1966年）	1:23
2.	「アイ・シャル・ビー・リリースト　I Shall Be Released」	Dylan	アルバム『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』（1968年）	5:00
3.	「クリプル・クリーク　Up on Cripple Creek」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	4:05
4.	「うわさ　The Rumor」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	3:39
5.	「ロッキン・チェアー　Rockin' Chair」	Robertson	アルバム『ザ・バンド』（1969年）	3:33
6.	「タイム・トゥ・キル　Time to Kill」	Robertson	アルバム『ステージ・フライト』（1970年）	3:54
7.	「ダウン・イン・ザ・フラッド（堤防決壊）　Down in the Flood」	Dylan	ボブ・ディラン・アンド・ザ・バンド、アルバム『地下室 (ザ・ベースメント・テープス)』（1975年）	4:38
8.	「傑作をかく時　When I Paint My Masterpiece」	Dylan	アルバム『カフーツ』（1971年）	4:35
9.	「ヘンリーには言うな　Don't Ya Tell Henry」	Dylan	ボブ・ディラン・アンド・ザ・バンド、アルバム『地下室 (ザ・ベースメント・テープス)』（1975年）	3:59
10.	「ライク・ア・ローリング・ストーン　Like a Rolling Stone」	Dylan	ボブ・ディラン、アルバム『追憶のハイウェイ 61』（1965年）	4:07
合計時間:				38:53

参加ミュージシャンほか

• リック・ダンコ　Rick Danko – ベース、ヴォーカル、フィドル
• リヴォン・ヘルム　Levon Helm – ドラムス、ヴォーカル、マンドリン
• ガース・ハドソン　Garth Hudson – オルガン、クラビネット、アコーディオン、テナーサクソフォーン・ソロ、ソプラノサクソフォーン・ソロ
• リチャード・マニュエル　Richard Manuel – ピアノ、ヴォーカル、ドラムス
• ロビー・ロバートソン　Robbie Robertson – ギター、ヴォーカル

• スヌーキー・ヤング　Snooky Young – トランペット、フリューゲルホルン
• ハワード・ジョンソン　Howard Johnson – バリトンサクソフォーン、チューバ、ユーフォニアム
• ジョー・ファレル　Joe Farrell – テナーサクソフォーン、ソプラノサクソフォーン、イングリッシュホルン
• アール・マッキンタイア　Earl McIntyre – トロンボーン
• J.D. パロン　J.D. Parron – アルトサクソフォーン、E-フラット クラリネット

• ボブ・ディラン　Bob Dylan – ヴォーカル、ギター（CD Disc Two 7‐10）

• ホーン・アレンジメント – アラン・トゥーサン　Allen Toussaint
• エンジニア – フィル・ラモーン　Phil Ramone、マーク・ハーマン　Mark Harman

Live At The Academy Of Music 1971 (The Rock Of Ages Concerts)

2013年、"Live At The Academy Of Music 1971 (The Rock Of Ages Concerts)"が発売された。

脚注

引用文献

• Robertson, Robbie (2016). Testimony. Crown Archetype. ASIN B00VZYX3UE