ヤツメウナギの"梁軟骨"
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/10 14:52 UTC 版)
円口類のヤツメウナギでも、胚発生の過程で頭部に一対の棒状の軟骨が観察され、梁軟骨と呼ばれてきた。しかし、1916年には既にゼヴェルツォッフ(Alexej Nikolajevich Sewertzoff)がヤツメウナギの頭蓋底は全て沿軸中胚葉由来であると指摘しており、1948年にはアルフ・ジョネルズ(Alf Johnels)がヤツメウナギの骨格発生を詳細に観察し、それが脊索の両側に発生する、むしろ傍索軟骨によく似た発生を行うことを示している。その後も実験的にヤツメウナギの"梁軟骨"が頭部中胚葉に由来することが証明されたため、現在では、ヤツメウナギなど円口類の"梁軟骨"は顎口類の梁軟骨と相同でない、つまり(真の意味での)梁軟骨は顎口類の系統において新規に獲得された形質であるとされている。
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