ボイン (俗語)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 07:17 UTC 版)
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ボインは、女性の乳房が大きなさま[1]、あるいはそのような乳房[2]を表す俗語。語源について、弾力のある物体が衝突するさまを表す擬態語から派生した用法であるとする文献もある[3]。通常、若い女性の大きくて弾力のある乳房に対して使う。性的対象とみなしていない乳房にはふつう使わない[3]。
1967年、大橋巨泉が『11PM』という番組の中で朝丘雪路の乳房をボインと表現し、朝丘をボインちゃんというあだ名で呼び始める[4]。この言葉は「フーテン」「ヒッピー」「アングラ」「蒸発」「大和魂」などとともにこの年の流行語となる[4][5]。朝丘は『巨泉・前武ゲバゲバ90分!』に出演した際、「配送業者に
これについて大橋は、2013年のインタビューの中で「どうして、ボイン、ボインと出ているの」と言ったように思うと発言している。隣にいる朝丘が自然に目に入るが、深夜番組なので話題にしないのも損だと思った(朝日新聞の記事による)[7]。小島功も「あれは巨泉君の造語でね、イレブンで隣にいた朝丘雪路さんの胸が立派だったから。」と証言している[8]。
1969年、月亭可朝が『嘆きのボイン』というシングルをリリースするが、この言葉が使われるようになった発端はこの曲であるとする文献もある[9]。
1982年には『日本国語大辞典』が[2]、1998年には『広辞苑』第五版が[1]見出し語に採録する。
出典
- ^ a b 広辞苑 1998, p. 2422.
- ^ a b 日本国語大辞典 1982i, p. 716.
- ^ a b 下田, 浅田 2002, p. 536-537.
- ^ a b 米川 2002, p. 209.
- ^ 「(サザエさんをさがして)ブラジャー 戦後、洋装とともに広まる」『朝日新聞』2023年9月9日、朝刊、3面。
- ^ “実話ファンが選ぶ史上最高「おっぱい美女」総選挙50人!(3)”. WEEKLY JITSUWA NEWS. 株式会社日本ジャーナル出版 (2018年1月15日). 2019年9月22日閲覧。
- ^ 平井義明「(人生の贈りもの)タレント・文筆業、大橋巨泉:4 11PMで注目、ボインを発明」『朝日新聞』2013年1月9日、夕刊、4面。
- ^ 「喜寿・小島功さんのさらさらエロス 黄桜カッパも50年」『毎日新聞』2005年5月18日、東京夕刊、2面。
- ^ 米川明彦 編『日本俗語大辞典』(初版)東京堂出版、2003年11月10日、583頁。ISBN 4-490-10638-6。
参考文献
- 新村出 編『広辞苑』(第五版第一刷)岩波書店、1998年11月11日、2422頁。 ISBN 4-00-080112-0。
- 日本大辞典刊行会 編『日本国語大辞典[縮刷版]』 第九巻(第一版第四刷)、小学館、1982年4月15日、716頁。
- 米川明彦(編著)『明治・大正・昭和の新語・流行語辞典』三省堂、2002年10月10日、209頁。 ISBN 4-385-36066-9。
- 下田良文、浅田秀子『現代擬音語擬態語用法辞典』(初版)東京堂出版、2002年9月30日、536-537頁。 ISBN 4-490-10610-6。
関連項目
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