ホットマネーとは? わかりやすく解説

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ホット‐マネー【hot money】

読み方:ほっとまねー

国際金融市場間を移動する不安定な短期資金金利差や為替相場変動による差益求め投機的なものと、通貨不安などから逃れる逃避的なものとがある。


ホットマネー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/30 21:47 UTC 版)

ホットマネー hot money)とは、短期運用が軸の資本のこと。

概要

ホットマネーは、1971年のニクソン・ショック以降に行き場を失ったユーロカレンシーで構成される国際資本である。

その多くが実体経済に不必要な貨幣であるため、各国の資産市場や金融市場を移動し続けている。また、レバレッジ効果により、元本の何倍にも膨れ上がっているため影響力は絶大である。

類似例

類似の資本は、貨幣経済が十分成長した後に蓄蔵された貨幣によって形成される。20世紀初頭の金本位制の時代においても、ロンドンを中心とした国際金融体制の中でホットマネーに近い形態の資本が移動していた。

1970年代以降、コンピューターとネットワークの発達、国際金融の自由化により国際資本がスピードを手にすると、足の速いホットマネーの本質が露見することになった。

当初、ホットマネーは先進国間の為替市場で大きく立ち回り、幾度かのドル危機をもたらした。また、新興国へも多額の投資が行なわれるようになった。

1980年代初頭、高金利政策によってホットマネーがドル志向を強めた際に、南米ではホットマネーの大量流出が起きた。南米は1960年代から資本輸入で工業化を進めていたが、1970年代のオイルショックなどを受けて経済変調をきたしており、このホットマネー流出により瞬く間に経済危機に陥り、累積債務問題を発生させた。

1994年、FRBの金融引き締めによってホットマネーがドル志向を強めた際に、メキシコではホットマネーの大量流出が起きた。メキシコは資本輸入で工業化を進め、先進国入り目前とまで言われたが、このホットマネー流出により経済危機に陥った。

ホットマネーが関わった経済異変

関連項目

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