ヘンリイ・スレッサーとは? わかりやすく解説

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ヘンリー・スレッサー

(ヘンリイ・スレッサー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/04 04:53 UTC 版)

ヘンリー・スレッサー
Henry Slesar
S-Fマガジン』1963年8月号(早川書房)より
誕生 1927年6月12日
ブルックリン区
死没 (2002-04-02) 2002年4月2日(74歳没)
ニューヨーク市
職業 小説家
国籍 アメリカ合衆国
ジャンル ミステリー探偵小説スリラーダーク・ファンタジーSF
代表作 グレイ・フラノの屍衣
ウィキポータル 文学
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ヘンリー・スレッサーHenry Slesar1927年6月12日 - 2002年4月2日)は、アメリカ推理作家脚本家コピーライター。数多くの短編やショートショートを書いたことで知られる。

経歴

本名ヘンリー・シュロッサー(Henry Schlosser)として、ニューヨーク市ブルックリンロシア=ドイツ系ユダヤ移民の家庭に生まれる。高校卒業後すぐに広告代理店コピーライターとして就職する。1955年頃に作家活動を始め、様々な雑誌で作品を発表する。以降、本業として広告業界での仕事を続けながら、副業として作家活動を行った。アルフレッド・ヒッチコックに気に入られ、『Alfred Hitchcock's Mystery Magazine』に作品を多数発表すると同時に、テレビドラマシリーズ『ヒッチコック劇場』の脚本も手掛けた。

スレッサーは長編もいくつか発表している。1958年に発表した処女長編『グレイ・フラノの屍衣』は、エドガー賞 処女長編賞を受賞した。これは本業の広告業界を舞台にした作品である。

『快盗ルビイ・マーチンスン』は、スレッサーには珍しいシリーズ作品である。『Alfred Hitchcock's Mystery Magazine』に1957年から1962年にかけて13編が発表された。ルビイの従弟の“ぼく”の視点で、ルビイと“ぼく”の犯罪計画の立案と実行が描かれる。“ぼく”はルビイのことを優れた頭脳犯だと思っており、ルビイの言うこと為すことすべてに驚き感嘆する。しかし、ルビイの計画は根本的なところに穴があり、犯行はいつも失敗に終わってしまう。日本においては『ヒッチコック・マガジン』誌上に(1959年8月号~1962年7月号)13編が村上啓夫の翻訳で掲載された。1988年には日本で『快盗ルビイ』として映画化された。この映画ではルビイは女性になっていて、小泉今日子が演じている。

スレッサーは、O・H・レスリー(O. H. Leslie)、ジェイ・ストリート(Jay Street)などの別名も使った。彼の作品は、星新一阿刀田高[1]らに多大な影響を与えた。2002年、外科手術の合併症でこの世を去る。

作品リスト

長編

  • The Grey Flannel Shroud(1958年)
『グレイ・フラノの屍衣』ハヤカワ・ミステリ文庫 1978/4 ISBN 978-4150728526
  • Enter Murderers(1960年)
『殺人鬼登場』ハヤカワ・ミステリ 1962/8 ISBN 978-4150007188

短編集

『うまい犯罪、しゃれた殺人』と『ママに捧げる犯罪』はヒッチコックが編纂したもの。ほかは日本で独自に編纂されたものである。

  • A Bouquet of Clean Crime and Neat Murders (1960年)
『うまい犯罪、しゃれた殺人』ハヤカワ・ミステリ 1980/1 ISBN 978-4150008208
  • A Crime For Mothers And Others(1962年)
『ママに捧げる犯罪』ハヤカワ・ミステリ 1980/1 ISBN 978-4150008468

映画

外部リンク

  1. ^ 阿刀田インタビュー



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