ブレイヴ (マリリオンのアルバム)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ブレイヴ (マリリオンのアルバム)の意味・解説 

ブレイヴ (マリリオンのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/20 16:27 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
ブレイヴ
マリリオンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1993年2月 - 9月[1]
フランス トカーヌ=サン=タプル Chateau Marouatte
イングランド リヴァプール Parr Street
ジャンル プログレッシブ・ロック
時間
レーベル EMI
プロデュース デイヴ・ミーガン、マリリオン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 7位(オランダ[2]
  • 10位(イギリス[3]
  • 17位(ドイツ[4]
  • 21位(スイス[5]
  • 25位(スウェーデン[6]
  • マリリオン 年表
    A Singles Collection
    (1992年)
    ブレイヴ
    (1994年)
    アフレイド・オブ・サンライト
    (1995年)
    テンプレートを表示

    ブレイヴ』(Brave)は、イギリスプログレッシブ・ロックバンドマリリオン1994年に発表した7作目のスタジオ・アルバム。スティーヴ・ホガース加入後としては3作目に当たる。

    背景

    セヴァーン橋英語版で彷徨う少女の物語を描写したコンセプト・アルバムとなっている[7]。スティーヴ・ホガースによれば、セヴァーン橋で警察に保護された身元不明の少女が、自分のことを一切語らなかったというニュースをラジオで聞き「謎めいた物語の偉大な1ページ目だ」と感じたという[8]。なお、この少女は、警察がラジオで呼びかけたことから家族が名乗り出て、家に帰ることができた[9]

    ホガースは後年、Get Ready to ROCK!のインタビューにおいて「(前作)『楽園への憧憬』は疑いなく、バンド史上最も商業的なサウンドのアルバム」「我々はポップ・チャートを追及することに大した意味はないと考えて、原点回帰して気が滅入るような70分のコンセプト・アルバム『ブレイヴ』を作った」「『楽園への憧憬』は前のアルバム『美しき季節の終焉』に対する反動で、同じように『ブレイヴ』は『楽園への憧憬』に対する反動だったのさ」と語っている[10]。また、イアン・モズレイは2005年、Audioholicsによるインタビューにおいて「スティーヴ・ホガースと一緒に作った3作目のアルバム(『ブレイヴ』)でようやく、同じ方向性で結束したタイトなユニットになった」と語っている[9]

    本作よりマリリオンの作品をプロデュースするようになったデイヴ・ミーガンは、バンドの旧作『破滅の形容詞』(1984年)制作時にテープ・オペレーターを務めたことがある[8][11]。ミーガンは1992年末にEMIから本作のプロデュースの依頼を受けた際、自分の音作りは「インディー風のスタイル」だと思っており、最初は妙な人選だと感じたが、EMIからは「プログレッシブとインディーの間ぐらい」と説明を受けたという[8]

    本作は2枚組LPの形態でも発売された。LPでは「永遠の逃避行」がA面とB面に分割され[12]、D面ではCDと同様「ザ・グレイト・エスケイプ」から「メイド・アゲイン」に至るエンディングの他に、「ザ・グレイト・エスケイプ」の別ヴァージョン「Spiral Remake」から20分間のノイズに至る別のエンディングも収録された[8][12]

    反響・評価

    全英アルバムチャートでは4週チャート圏内に入り、最高10位を記録[3]。本作からのシングルは、「ザ・ハロウ・マン」が全英シングルチャートで30位、「孤独な贅沢三昧」が53位に達した[13]。オランダのアルバム・チャートでは14週トップ100入りし、最高7位を記録[2]

    デイル・ジェンセンはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「何層にも重ねられたサウンドによって、現在に至るまでマリリオンの最も入り組んだ作品であり続けている」と評している[7]。また、Kerrang誌は本作に満点を付けている。

    本作は『クラシック・ロック』誌2000年1月号の「30 Best Albums of the 90s」で29位にランク・インし、また、同誌2003年3月号の「Rock's 30 Greatest Concept Albums」では23位にランク・インした[14]

    収録曲

    全曲とも作曲はマリリオンによる。特記なき楽曲は作詞:スティーヴ・ホガース。

    1. 沈黙の橋 - "Bridge" - 2:52
    2. 嘘まみれの世の中で - "Living with the Big Lie" - 6:46
    3. ランナウェイ - "Runaway" (lyrics by Steve Hogarth, John Helmer) - 4:40
    4. 永遠の逃避行 - "Goodbye to All That" - 12:26
      1. ウェイヴ - "Wave"
      2. 狂気 - "Mad"
      3. 阿片窟 - "The Opium Den"
      4. ザ・スライド - "The Slide"
      5. スタンディング・イン・ザ・スウィング - "Standing in the Swing"
    5. ハード・アズ・ラヴ - "Hard as Love" (lyrics by S. Hogarth, J. Helmer) - 6:41
    6. ザ・ハロウ・マン - "The Hollow Man" - 4:08
    7. 孤独な贅沢三昧 - "Alone Again in the Lap of Luxury" - 8:13
      1. 手を洗え - "Now Wash Your Hands"
    8. ペーパー・ライズ - "Paper Lies" (lyrics by S. Hogarth, J. Helmer) - 5:49
    9. ブレイヴ - "Brave" - 7:54
    10. ザ・グレイト・エスケイプ - "The Great Escape" (lyrics by S. Hogarth, J. Helmer) - 6:30
      1. 最期 - "The Last of You"
      2. フォーリン・フロム・ザ・ムーン - "Falling from the Moon"
    11. メイド・アゲイン - "Made Again" (lyrics by S. Hogarth, J. Helmer) - 5:01

    1998年リマスターCDボーナス・ディスク

    1. "The Great Escape (Orchestral Version)" - 5:18
    2. "Marouette Jam" - 9:44
    3. "The Hollow Man (Acoustic)" - 4:10
    4. "Winter Trees" - 1:48
    5. "Alone Again in the Lap of Luxury (Acoustic)" - 2:43
    6. "Runaway (Acoustic)" (lyrics by S. Hogarth, J. Helmer) - 4:27
    7. "Hard as Love (Instrumental)" - 6:49
    8. "Living with the Big Lie (Demo)" - 5:12
    9. "Alone Again in the Lap of Luxury (Demo)" - 3:17
    10. "Dream Sequence (Demo)" - 2:36
    11. "The Great Escape (Spiral Remake)" - 5:51

    11曲目の終了後、約26分の無音状態を経て隠しトラックが収録されている[15]

    参加ミュージシャン

    アディショナル・ミュージシャン

    脚注




    英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
    英語⇒日本語日本語⇒英語
      

    辞書ショートカット

    すべての辞書の索引

    「ブレイヴ (マリリオンのアルバム)」の関連用語

    ブレイヴ (マリリオンのアルバム)のお隣キーワード
    検索ランキング

       

    英語⇒日本語
    日本語⇒英語
       



    ブレイヴ (マリリオンのアルバム)のページの著作権
    Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

       
    ウィキペディアウィキペディア
    All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
    この記事は、ウィキペディアのブレイヴ (マリリオンのアルバム) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

    ©2025 GRAS Group, Inc.RSS