フェロシリコンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > フェロシリコンの意味・解説 

フェロシリコン【ferrosilicon】

読み方:ふぇろしりこん

珪素鉄


フェロシリコン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/19 04:24 UTC 版)

フェロシリコンとは、合金鉄の一種。ケイ素を15〜90質量%含む鉄の合金である。ケイ化鉄を多く含む。

フェロシリコン

製法

フェロシリコンはの存在下でシリカコークス還元することによって製造される。

ケイ素濃度が15%までのフェロシリコンは高炉で、それ以上は電気炉によって製造される。

国内では生産コスト上昇により作られていない。[1]

用途

ケイ素の高い還元性を利用して製鋼用脱酸素剤として用いられる。[1]テルミット溶接の添加剤としても使われる。

ケイ素鋼の原料にもなる。

水素製造

この用途には、第一次世界大戦後から使われている。それ以前は、高温の鉄の上を蒸気が通過することで水素を発生させていたが、プロセスや純度の制御が困難だった。

化学反応には、水酸化ナトリウム(NaOH)、フェロシリコン、水(H2O)を使う。シリコールの製造は、重鋼の圧力容器に水酸化ナトリウムとフェロシリコンを入れ、密閉して制御された量の水を加え、水酸化ナトリウムが溶けることで93℃に加熱されて反応が始まり、ケイ酸ナトリウム、水素、水蒸気が生成される仕組みになっている。  [2]

2NaOH + Si+ H2O → 2Na2SiO3 + 2H2

フェロシリコンによって気球用の水素を現場で簡単に作れるようになった。

脚注

  1. ^ a b 丸紅テツゲン株式会社:合金鉄”. www.marubeni-tetsugen.co.jp. 2022年7月8日閲覧。
  2. ^ Candid science: conversations with famous chemists, István Hargittai, Magdolna Hargittai, p. 261, Imperial College Press (2000) ISBN 1-86094-228-8

「フェロシリコン」の例文・使い方・用例・文例

  • フェロシリコンという合金
Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フェロシリコン」の関連用語

フェロシリコンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フェロシリコンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフェロシリコン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS