ピリ_(楽器)とは? わかりやすく解説

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ピリ (楽器)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/05 16:40 UTC 版)

ピリ(篳篥[1], : piri(피리), : bili[2])は、中国および朝鮮半島で使われるオーボエ属管楽器気鳴楽器)。

概要

南北朝時代西域より伝来した 管子 かんしにルーツを持つ[3]。中国のものはの時代に九部伎や十部伎に使用され、頭管とも呼ばれた。これが代以降民間にも広まり、今日見られるような管子となった[2]

朝鮮のピリ、特に中国から伝来した 唐ピリ トンピリは管子から派生したものである。これは広東音楽や 粤劇 えつげきに使用する喉管や日本のひちりきも同様である[3]。大きく分けて次の3種の分類できる。音楽様式に応じて使い分ける[4][5]

唐ピリ(トンピリ・タンピリ) - 太い。唐から伝来した縦笛
郷ピリ(ヒャンピリ) - やや細い。高句麗時代からある縦笛
細ピリ(セピリ) - 細い。比較的新しい時代に改良されて生まれた縦笛

何れも指穴は表7個、裏1個。朝鮮のものは竹製[2]

宮廷音楽から大衆音楽まで、伝統音楽のほとんどの分野で主旋律を担う[5]

関連項目

出典

  1. ^ 黒沢 2019, p. 204.
  2. ^ a b c 朝香 1991, p. 1539.
  3. ^ a b 世界大百科事典 2007, p. 363.
  4. ^ 若林 2005, p. 315.
  5. ^ a b 成 2022, p. 30.

参考文献

  • 『世界大百科事典』 6巻(改訂新版)、平凡社、2007年9月1日、363頁。 
  • 黒沢隆朝『図解 世界楽器大事典』(第六版)雄山閣、2019年7月25日、204頁。ISBN 978-4-639-02656-3 
  • 若林忠宏『世界の民族音楽辞典』東京堂出版、2005年9月25日、315頁。 ISBN 4-490-10672-6 
  • 朝香淳 編『新訂 標準音楽辞典 ト―ワ』音楽之友社、1991年10月25日、1539頁。 ISBN 4-276-00003-3 
  • ソン・ヘイン(成恵仁)「越境する国楽器」『Koreana』第29巻第1号、The Korea Foundation、済州特別自治道西帰浦市、2022年、28-33頁、 ISSN 1225-4592 



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